東京に関わるさまざまな外国人の視点で東京の魅力を再発見するTOKYO MX(地上波9ch)の国際情報バラエティ番組「明日どこ!? DX」(毎週金曜12:29~)。6月7日(金)放送の「トレジャーニッポン」のコーナーでは、イタリア人ピアニストのアレックスさんが、オオアサ電子株式会社を訪れました。

◆「白鷺」の名を持つスピーカー
「日本で、超特別なスピーカーを作っているところがある!」と興奮気味に話すアレックスさん。番組スタッフとともに向かったのは、広島県の大朝にあるオオアサ電子株式会社。
出迎えてくれたのは、社長・長田克司さん、営業部部長・長田淳一さん親子。2人の案内で、さっそくお目当てのスピーカー「エグレッタ」を拝見することに。
イタリア語で「白鷺」の名を持つだけあって、スタイリッシュな円柱状と、上品な質感が目を引くエグレッタ。アレックスさんも「スピーカーに見えない」と驚きの声を上げます。
続いて、試聴させてもらうことに。「生演奏みたい。どこから音がきてるかわからない」と感心するアレックスさん。それもそのはず、エグレッタは360度どこからでも音が出る「無指向性スピーカー」。淳一さんは「音に包み込まれる臨場感は、ほかのスピーカーにはないもの」と断言します。
その自信を裏付けるのは、確かな職人技。スマートフォンの液晶などを生産しているオオアサ電子は、その技術を応用するかたちで、スピーカー制作をスタートした会社。ハイレゾの肝となる、高音を出すための「ツイーター」という部品は、培った技術を活かして自社で作っています。さらに、職人が1つ1つ手作業でスピーカーを組み立てており、「ほかには真似できない」と自信満々。
◆“音作り”のための実験場
エグレッタの音作りには、広島大学も協力しています。その現場を見るため、「ひろしま医工連携・先進医療イノベーション拠点」へ。出迎えてくれたのは、客員准教授 岩城富士大さんです。
ここでは、ハイレゾに含まれる、人間の耳に聞こえない音域を研究しています。かつては人間に影響しないと思われていた高音域も、最近の研究では「(人間が)感じている・聴こえているのではないかと言われている」と話す岩城さん。そこで、音楽信号の脳・音質に対する影響を、ここで日々実験しているのだそうです。
CDなど、容量制限があるメディアではカットされてきた高音域。エグレッタは、そんな高音域を含めたハイレゾの可能性を引き出すため、作られたスピーカーなのです。
「デザインと品質がともなったメイドインジャパンを、中山間の田舎から発信していきたい」と展望を語る淳一さん。現在、世界を目指してさらなる商品を開発中なのだとか! 日本の中小企業の底力を見た、大朝の旅となりました。
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<番組概要>
番組名:明日どこ!? DX
放送日時:毎週金曜 12:29~12:55
※再放送 翌週火・木・土曜 23:00~23:30 <TOKYO MX2>
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/asudoko/
番組Twitter:@asudoko_dx