TOKYO MX(地上波9ch)のワイドショー生番組「バラいろダンディ」(毎週月~金曜21:00~)。5月9日(木)放送の「無病息災!バラいろ健康学会 2ndシーズン」のコーナーでは、産婦人科医の丸田佳奈先生が、“長引く咳の原因と対策”について解説しました。

医学用語では、咳のことを「咳嗽(がいそう)」と言います。咽頭、気管、肺のまわりの呼吸筋が収縮することで、咳が出るというメカニズムです。
咳が起こる主な原因は、以下の3つです。
・分泌物や異物を排除するための生体防御反応によるもの
・気道への刺激によるもの(感染を含めた病気、環境、薬剤性など)
・自分で随意的に起こすもの(心因性など)
丸田先生は「咳が続く期間」に注意を呼び掛けます。
「咳が出始めて2週間ぐらいから、風邪とは違う要因が増え始めます。咳が2週間以上続く場合、注意が必要です。風邪で3~4週間も咳が長引くことはあまりなく、風邪以外の病気が隠れていることを考えなくてはなりません」
咳が8週間以上長引く人(16歳以上)の原因で、70.5%を占めるのは「咳喘息・喘息」だとか。
「咳喘息」とは咳が出るものの、それほど呼吸は苦しくなく“ヒューヒュー”と喘鳴(ぜんめい)音が出ない、喘息の前段階の状態のこと。一方、喘息は“ヒューヒュー”と喘鳴音が鳴り、呼吸がかなり苦しくなります。現在、咳喘息・喘息の患者数は増えているそうで「成人のおよそ20人に1人が喘息だと言われている。
成人の喘息患者の約7~8割は成人してから発症していて、40~60代の発症が60%以上を占めている」と言います。さらには「成人の喘息は、慢性化、重症化しやすく、最悪は死に至ることもある」とも。喘息による死亡者数は減ってはきているものの、現在も年間1,500人ぐらいいるそうです。
長引く咳の対策も紹介します。
・胸のエックス線(レントゲン)検査
2週間以上咳が続く場合は早めに受診をし、胸のエックス線検査を受けるようにしましょう。これは、肺結核や肺がんなどエックス線でわかる病気にかかっていないかを判断するためです。
・禁煙
どんな病気であってもタバコの喫煙は(症状の)悪化につながります。禁煙に努めましょう。
・体力の消耗を防ぐ
1回の咳で約2キロカロリーを消費してしまいます。1日中咳き込んでいるとかなりの体力が奪われてしまうため、栄養をしっかりと摂り、体力を温存するよう心がけましょう。
そのほか、加湿や水分補給、マスクの着用も有効です。
また、受診をして咳喘息と診断された場合「放っておくと、喘息になり重症化してしまうとなかなか治らない。死亡例もあるので、途中で治療をやめないでしっかりと治療を続けること」と呼びかけました。
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<番組概要>
番組名:バラいろダンディ
放送日時:毎週月~金曜 21:00~21:54
メインMC:蝶野正洋(月~木曜)、島田洋七(金曜)
アシスタントMC:阿部優貴子(月~木曜)、関谷亜矢子(金曜)
月曜コメンテーター:倉田真由美、武井壮、苫米地英人(隔週)
火曜コメンテーター:玉袋筋太郎、内山信二、安東弘樹
水曜コメンテーター:湯山玲子、遠野なぎこ、大竹まこと(月1)
木曜コメンテーター:梅沢富美男、ナジャ・グランディーバ、ダイアナ・エクストラバガンザ
金曜コメンテーター:水道橋博士、金村義明、ライムスター宇多丸、前園真聖(隔週)、デーブ・スペクター(隔週)
バーディ:大原優乃(月曜/5月)、森山るり(火曜)、梅宮アンナ(水曜)、橋本マナミ(木曜)、井上咲楽(金曜)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/barairo/
番組Twitter:@barairoMX