TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。5月16日(木)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、IT起業家の関口舞さんがSNSの在り方について意見を述べました。

◆利用目的が変化
写真共有アプリケーション「Instagram」が“いいね!”数の公開取りやめを検討しています。Instagramの広報担当者は「ユーザーが感じがちな競争的圧力を減らす方策の一環として、各種の新しいデザインを検討しているのは事実だ」と認めています。
関口さんは、そもそもSNSの一般的な利用目的について「TwitterやFacebookは、自分の日記を書いたり、ひとりごとをつぶやいて人と交流する場。Instagramは、写真を公開し、それを通して交流する場だった」と言います。
ところが、最近では「SNS疲れ」という言葉が取り上げられるように、SNSを利用する目的が「注目を集めることにすり替わってしまっている」と指摘します。
「その目的自体が悪いわけではない」と前置きしつつも、若い世代を中心に注目を集めることを重視するあまり、行き過ぎた行動が横行しているとし、事例を挙げます。
◆エスカレートする投稿内容
大量のシナモンパウダーを飲み物なしで飲み込む危険行為「シナモン・チャレンジ」の流行や、今年3月には会社役員の男らが、渋谷のスクランブル交差点にベッドを放置するなどした動画をYouTubeに投稿。5月13日(月)に道路交通法違反(交通妨害物件放置)の疑いで書類送検されるなど、投稿内容はエスカレートしています。
関口さんは、不登校や自殺問題なども含め、SNSを通して「いろいろなことが発生している」と問題提起します。そうした現状を受け、各SNSの運営元は以下のような対応策を講じているようです。
◆「使い分け」が進んでいくのでは
さらに各SNSの創業者は、以下のような見解を示しています。
Facebook創業者 マーク・ザッカーバーグ
「最近は、人々がより私的な交流を求める動きが強まっている」
Instagram共同創業者 ケビン・シストロム
「Instagramがストーリーをスタートさせたのは、ユーザーを“いいね!”競争の重圧から少しでも遠ざけるためだった」
関口さんは、SNS上で誰が何を言っているのか、その発言自体の質ではなく、フォロワー数やリツイート数が多いものが“すごい”“良さそう”と見られる現状に嫌悪感を示します。そして今後のSNSのあり方について、こう推測しました。
「SNSをきっかけに有名になるなど“SNSドリーム”を否定するわけではないけど、そういう使われ方と、人と交流する温かい世界との使い分けが進んでいくのではないか」
教育改革実践家の藤原和博さんは、「日本の子どもたちは『自己肯定感』が低いと言われている。それを補うツールとしてインターネットはすごくいいと思う」と見解を示します。
その一方で、批判や誹謗中傷することを目的にインターネットを利用する人たちがいることにも触れ「僕はそういう声は一切読まない。読まない強さも必要だと思う」と述べていました。
番組では、視聴者に「SNSの『いいね!機能』についてどう思いますか?」というテーマで、生投票を実施しました。結果は以下の通りです。
◆SNSの「いいね!機能」についてどう思いますか?
必要だと思う……852票
いらないと思う……744票
SNSをやっていない……1,173票
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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月~金曜 7:00~7:59 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/