公立中学校が「宿題・担任制・定期テスト」廃止! 前代未聞の改革に全国が注目

2019.05.13(月)

06:50

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。5月6日(月・振休)の放送では、全国の教育関係者から注目を集めている東京・千代田区立麹町中学校の改革について意見が交わされました。

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。5月6日(月・振休)の放送では、全国の教育関係者から注目を集めている東京・千代田区立麹町中学校の改革について意見が交わされました。

◆工藤校長「学校の裁量でここまで変えられる」

各学級に担任を固定する仕組みをやめ、定期テストや宿題も廃止するといった麹町中学校の大胆な改革が注目を集め、全国から視察が相次いでいます。公立中学校のこうした取り組みに対して文部科学省は、学級担任の配置や定期試験は法令などで義務付けられておらず、独自方式に問題はないとしています。2014年から麹町中学校に赴任した工藤勇一校長は「時代の変化に対応し、文部科学省のルールの範囲内でも学校の裁量でここまで変えられる」と語っています。

このニュースは、当事者の10代から30代までを中心に大きな注目を集めました。教育(エデュケーショナル)とテクノロジーをかけ合わせた「エドテック」に関心が寄せられる中、麹町中学校はその発信拠点となっていますが、終活ジャーナリストの金子稚子さんは「すごく良いと思う」と評価します。ただ、固定担任制を廃止し、チーム医療のように教員たちがチームで生徒の指導に取り組むことについては、こう危惧をもらしました。

「チームとチームの間に落ちてしまうお子さんもいらっしゃるので、そこはテクノロジーでどうこうできるところではないと思う」

◆本来の学習とは……?

一方、キャスターの宮瀬茉祐子は「定期テスト全廃」を支持。代わりに各教科で単元テストを行うとしていますが「点数を取るのが目的ではなく、自分でどこが分かっていないかを明確にして、再テストのチャレンジもできる。しかも再テストはやってもやらなくても良いということで、独自性が身についていくのでは」と期待を寄せました。

番組ツイッターには「自由すぎる校風で育って、卒業後に規則だらけの社会に適応できなくなることは?」「素晴らしい取り組みだけど、子どもの絶対数が少なくなったからできることのような気がする」といった意見が寄せられました。作家の田中康夫さんは「寺子屋の時代の、自分で考え、自分で語り、自分で動くこと」をモデルに、こう提言します。

「読み書きソロバンとか、基本的マナーを教えるのが、本来の学習じゃないのかな」
 
番組では「麹町中学校の改革で、全国に広まってほしいのは何ですか?」と生投票を実施。結果は以下のとおりになりました。

◆麹町中学校の改革で全国に広まってほしいのは?

固定担任制の廃止……597票
定期テスト全廃………219票
宿題の廃止…………390票
教員公募……………456票


テストや宿題といったカリキュラムよりも、先生の在りように高い関心が寄せられていることがうかがえる結果となりました。この改革が全国にどう広がりを見せていくのか、引き続き注目していきたいところです。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月~金曜 7:00~7:59 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/

 

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