TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。4月26日(金)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、弁護士の三輪記子さんが、女子生徒へのブルマー強要の話題から世の中のルールについて問題提起しました。

◆「学校に通うのがイヤになるレベル」
かつて、女子学生の体操服の定番だったブルマー。その姿は現在、ほぼ見られなくなりました。1990年代半ばから「ブルマーの強要は、セクハラ」などとする声が挙がり、さらにはブルセラショップで売買されるなどの社会問題に発展。需要は減少し、国内シェア1位だった岡山県の学生服メーカーは、2013年に出荷を終了しています。
三輪さんは小学生時代を振り返り「ブルマーを穿くのがすごく嫌だった」と話します。「もし、中学以降もブルマーを強要されていたとしたら、学校に通うのがイヤになるレベルぐらいだった。10代は発育にも差があって、それが露わになってしまう。本当に嫌がっていた子は多かったと思う」と付け加えました。
◆ルールには異議を唱えてもいい
学生時代の三輪さんは、大人に対して「これはおかしい」と意見することはできず“ルールだから”と自分に言い聞かせることで納得していたとか。もし子どもに「ブルマーを穿きたくない」と言われた場合、大人は何と答えるべきなのか――。三輪さんは「素朴な疑問に対して、理屈を付けてあげられるかが問われていると思う」とし、次のように伝えたいとコメントしました。
「ルールというのは“決められたら絶対に守る”というものではなくて、不合理なルール、必要性のないルール、自分が全く関与せずに作られたルールには“異議を唱えてもいいんだよ”と言ってあげたい。できれば、助けてあげられるような大人でいたい」
さらに、弁護士の観点から、個人の尊厳と自己決定権(憲法13条)の2つを挙げます。「あなたには、誰にも侵すことのできない尊厳があって、自分のことを自分で決める権利がある。例えばどんな服を着る、どんな風に人に見られたい、ということを自分でコントロールするなど、他人から強制されない権利があるの。だから、その疑問は正当な疑問だよ」と伝えたいとも。
一方、タレントでラジオDJのサッシャさんは、別の観点から論じます。「戦後の日本は“学校内で貧富の差があってはならないから”という理由で制服などを導入したのだと思う」と言い「でも、(豊かになった)今はファストファッションとかで買ったほうがいい。“貧富の差が出ないように”という当初の理由であるなら、(体操服が)自由なほうが、コスパが良いのでは」と疑問を呈します。
そして「ルールを作るのには理由があると思うが、そのルールの元々の意味合いがなくなってきている感じがする」と述べると、三輪さんも「時代が変われば、ルールの必要性や合理性も変わっていくから、時代に応じて変えていくべき。決まったから守るという発想が蔓延している気がするが、違うと思う」と主張していました。
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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月~金曜 7:00~7:59 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/