八王子 夏休みの学童保育で給食を提供 保護者負担減

2024.07.31(水)

10:40

夏休み中の子どもたちや保護者を給食で支援する取り組みについてお伝えします。夏休み期間中、小学校の学童保育や放課後児童クラブでは、多くのところで子どもたちは弁当を持参することを求められます。


夏休み中の子どもたちや保護者を給食で支援する取り組みについてお伝えします。夏休み期間中、小学校の学童保育や放課後児童クラブでは、多くのところで子どもたちは弁当を持参することを求められます。

子ども家庭庁の去年5月の調査では全国の学童保育約1万3100カ所のうち、昼食を提供しているのは約3000カ所と2割程度でした。こちらは調査で把握できた限りの数字ですので、実態の割合はもっと少ない可能性があります。

この事態を受け、八王子市では保護者の弁当作りの負担を減らし、子どもたちにあたたかい昼食を食べてもらおうと、夏休み期間中、約9割の学童保育で学校の給食を提供する取り組みを行っています。

夏休みの子どもたちがお昼休憩の時間に夢中になって食べていたのは、給食のミートソーススパゲティです。八王子市は夏休み期間に、学童保育などで小学校の給食を提供する取り組みを進めていて、この日も、市内の小学校で放課後子ども教室に通う子どもたちが給食を味わっていました。

Q:夏休みに小学校で給食を食べる気持ちは?「うれしいです。給食が好きだから」「最高。夏休みには学校で食べる機会がないから」「ほかのクラスの子とかと食べれるのが嬉しいです」

この取り組みにより、弁当を作る保護者の負担を減らすとともに、食中毒の防止など子どもたちの食の安全も守るねらいがあるようです。

八王子市担当者:「夏休みの弁当作りの負担が大きいという声をいただいていた。夏休み暑い中、弁当を保育室に置いておくことの衛生上の課題の声もいただいていた」

昼食の提供は1カ所につき5日間で金額は1食300円です。取り組みを始めた2019年には昼食の提供は学童保育2カ所のみでしたが、今年は約9割にあたる80カ所まで拡大していて、いずれは90カ所全てでの提供を目指しています。

夏休み中の子どものお昼ごはんについては、こんなデータもあります。家事代行を行う「キッズライン」の調査で、子どもの夏休みを親としてどう思うか聞いたところ、6割以上が「憂うつ」と回答し、「楽しみ」の2割を大きく上回りました。

また、家事負担について聞いたところ、8割以上が「増える」と答えています。夏休みに増える家事については、「子どものお昼ごはん作り」が最も多く、2位と3位にも、食事に関する項目が入り、負担が大きいことが分かります。

保護者の声としては、「給食だと野菜も食べるが、家だと好き嫌いが激しい」や、「洗い物がなくならない」「今までなかったお弁当作りという家事が増える」という声が上がっています。こうした保護者の負担軽減をするため八王子市では、学童保育で学校給食を提供していますが、都内の他の自治体ではどうなっているのか見ていきましょう。

23区では、18の区の学童保育で民間企業による弁当の配送を有料で行っていて、その内、港区・新宿区・荒川区では、配送料を自治体が負担する取り組みを行っています。給食費の無償化が進む中、学校の長期休み中にも、子どもたちや保護者への支援をどう広げるのかが今後の課題と言えそうです。

 

この記事が気に入ったら
「TOKYO MX」 公式
Facebookアカウントを
いいね!してね

RELATED ARTICLE関連記事