新たな感染症の対応訓練を実施…この時期は流行性の感染症に注意

2023.11.17(金)

10:30

新たな感染症の患者が発生したときに備えた病院の対応訓練が、文京区の都立駒込病院で行われました。感染が広がらないよう外よりも気圧を低くした病室を完備した特別な病棟で実施され、患者の搬送や検査手順のほか、医療スタッフが感染しないための防護服の脱ぎ方などを確認しました。

新たな感染症の患者が発生したときに備えた病院の対応訓練が、文京区の都立駒込病院で行われました。感染が広がらないよう外よりも気圧を低くした病室を完備した特別な病棟で実施され、患者の搬送や検査手順のほか、医療スタッフが感染しないための防護服の脱ぎ方などを確認しました。

東京都は新型コロナでの経験を踏まえ、新たな感染症の流行に備えて、緊急医療の専門家と都の幹部で情報を共有し、医療提供体制を迅速に確保できるよう、連携を強化しています。

この時期は流行しやすい感染症に特に警戒が必要です。こちらの線グラフは、2019年から5年間の、都内のインフルエンザ患者報告数をまとめたものです。2019年の1月から2月、そして11月から12月は通常の流行時期ともあって感染者数が増えています。一方で、コロナの感染が世界的に拡大した2020年3月を境に21年、22年の3年間はインフルエンザの感染者が増えておらず、東京都は新型コロナの流行でマスクや手洗いなど感染症への対策・意識が高まったことが一因とみています。

ただ今年は、すでに8月後半からぐっと上がり、通常の流行時期を前に患者数が増えています。11月16日に発表された最新の患者の報告数は、流行注意報の基準となる10.0人を超えた11.46人で、都内全域にインフルエンザの流行注意報が引き続き発令されています。

またこの時期から注意が必要な感染症として、ノロウイルスなどをはじめとした感染性の胃腸炎もあります。手や指、それに食品などを介してウイルスが口に入ることで、下痢や嘔吐などを引き起こすものですが、感染した場合、現状では特別な治療方法はなく、症状を軽減するための対症療法しかありません。例年11月から増加をはじめ、12月をピークとして3月まで多発しています。

では感染を防ぐためにどうすればいいのか?やはり、基本的な対策が求められます。手洗いの徹底に関しては、食事の時だけではなく、トイレの後や調理の際などにもしっかりと石鹸と水で手を洗いましょう。そして、牡蠣などの2枚貝にはウイルスが蓄積されている恐れがありますので、調理する場合には中心部が85℃から90℃で90秒以上加熱されていることが望ましいとされています。

また、嘔吐したものを処理する時は、換気をしながら使い捨ての手袋にマスク、エプロンなどを着用して塩素系の漂白剤で迅速に行いましょう。気温も下がり、乾燥もするこの時期、改めて基本的な感染対策をしていきましょう。

 

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