板橋区 休館中の図書館に潜入取材 「曝書」をICT化により効率化

2023.06.30(金)

10:30

図書館に関する言葉で「曝書」という言葉をご存じでしょうか?本来は書物を日光に当てて虫干しするという意味ですが、多くの図書館では蔵書を点検する意味で使われています。数多くの蔵書がある図書館の「曝書」には膨大な作業が必要ですが、ICT化により大幅な効率化が進んでいるようです。

図書館に関する言葉で「曝書」という言葉をご存じでしょうか?本来は書物を日光に当てて虫干しするという意味ですが、多くの図書館では蔵書を点検する意味で使われています。数多くの蔵書がある図書館の「曝書」には膨大な作業が必要ですが、ICT化により大幅な効率化が進んでいるようです。

田中キャスター:「板橋区立中央図書館にやってきました。特別整理期間により5日間お休みということですが、きょうは特別に作業の様子を見せていただけるということです」

年間利用者が約80万人という板橋区立中央図書館が抱える蔵書は50万冊以上。本の数や、正しい場所に保管されているかをどう点検しているかというと…。

田中キャスター:「図書館で初めて見る機械ですが、あれは何をしているんですか?」

板橋区立中央図書館 中嶋さん:「ICタグを読んでいまして、本にICタグが貼られているので、これをあの機械で読み取っています」

これまでの点検はバーコードの読み取りが主流で、一冊一冊、棚から取り出してバーコードを探して読み取る必要があったため、大変な手間がかかっていたそうです。

作業スタッフ:「体感でいうと3から4倍の速さでやれていると思います」

こうした蔵書点検によって、昨年度は2261点の本やCDの紛失が判明したということです。

ICタグの恩恵は、ほかにも。普段、陳列されず館内に保管されている10万冊以上の本も、ICタグによる管理で自動で迅速に運ばれるようになり、スタッフが書庫から探す手間がなくなりました。

職員の負担軽減や利用者の利便性につながるICタグは、板橋区内で現在、中央図書館と成増図書館に導入されていて、今後、区内のほかの図書館でも導入が期待されています。

板橋区立中央図書館 中嶋さん:「図書館にある本は区民の皆さんの財産になりますので、多くの人に来てもらって本に慣れ親しんでもらって、本を好きになって大切に使ってもらえればと思う」

 

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