世田谷区は、ふるさと納税による区への寄付額が昨年度約2倍に増えたことを明らかにしました。一方で、他の自治体への寄付額は今年度97億円の見通しで、納税額の減少に歯止めがかかっていません。

世田谷区　保坂区長：「苦渋の決断ではありますが、返礼品を用意した」

世田谷区の保坂区長はこれまでふるさと納税の活用に消極的でしたが、去年方針を転換し、人気スイーツや食事券などの返礼品も100点ほど追加しました。保坂区長は会見で、これにより昨年度の寄付額は、一昨年に比べて約2倍の2億8600万円に増えたと明らかにしました。一方で、区民がほかの自治体に寄付することによる税収減は、今年度97億円の見込みと、10億円増えていて、保坂区長は危機感を示しました。

保坂区長：「100億円超えるのは時間の問題、何が問題かというと、それでいいとしている国の問題」

保坂区長は、ふるさと納税の制度として、高額所得者ほど多額の寄付ができることから、寄付額の上限設定など国に対して見直しを引き続き求めていきたい考えです。