西武池袋、低層部へのヨドバシ出店に豊島区長が「反対」…その理由とは?

2022.12.21(水)

06:50

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。12月15日(木)放送の「FLAG NEWS」のコーナーでは、豊島区の高野区長が西武池袋本店低層部への家電量販店「ヨドバシカメラ」出店に反対の意向を示したことについて取り上げました。

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。12月15日(木)放送の「FLAG NEWS」のコーナーでは、豊島区の高野区長が西武池袋本店低層部への家電量販店「ヨドバシカメラ」出店に反対の意向を示したことについて取り上げました。

◆豊島区長がヨドバシカメラの出店に反対!?

西武池袋本店などを運営する「そごう・西武」がアメリカの投資ファンドに売却されることを受け、豊島区の高野区長は存続を訴える嘆願書を西武ホールディングスに提出しました。

「そごう・西武」の再建にはヨドバシホールディングスも参画することになっており、ビルの低層階に「ヨドバシカメラ」が入る可能性があるということです。

これに対し高野区長は「(ヨドバシカメラが)低層部に入るということは、絶対に、絶対に反対させていただきたい」と訴えます。「西武池袋本店が展開する海外ブランドショップの撤退をもたらし、長年育ててきた顧客や富裕層も離れ、今まで築き上げてきた文化の街の土壌が喪失してしまうのではないか」と主張します。豊島区は今後「区民の意見を集約するなどして、出店計画を見直すよう働きかけていきたい」としています。

キャスターの堀潤は「これは大変興味深いニュース」と関心を示します。というのも、東京は先日発表された「世界の都市ランキング」で第3位になりながらも、その実情は海外の資本に買い叩かれやすくなってきているから。堀は「街のブランドをどう作るのかという大きなビジョンが今こそ本当に必要」と危機感を募らせます。

堀曰く、フランス・パリのシャンゼリゼは中東の資本が多く入っているものの、「パリはパリでないといけないから」と街のブランドづくりには参画させず、文化を守っていると事例を挙げます。

今後、東京はどんどん貧しくなっていくなかで買い叩かれ、今回のような売却がまた起こり得るとあって、堀は「どうしていくべきか」と疑問を投げかけます。

これに株式会社POTETO Media代表取締役の古井康介さんは「都市がどう稼いでいくか、経済をどう成長させていくかということに本気でコミットしなければいけない」と指摘。

今後の東京に関しては「どうやって外貨を稼いでいくかもひとつの道」と古井さん。東京にはテクノロジーや秋葉原に代表されるカルチャーなどさまざまな文化があり、“東京ブランド”はいろいろな側面があると語ります。

池袋の一件に関しては、ヨドバシカメラには最新の家電や生活用品、日本が誇るべき職人の技で育まれた商品なども取り揃え、インバウンドの受け皿として機能することもあって、堀は「一概にいけないとは思えない」と言いつつ、「いろいろとビジョン策定は必要」と今後を案じます。

アフリカの紛争問題を研究する東大院生の阿部将貴さんは、高野区長の言う「長年育ててきた顧客や文化」という部分に対し、「西武池袋本店が変わることでそんなに抜本的に変わるかといえば難しいのでは」と言い、この問題については「価値観と合理性の対立の問題」と解釈。

堀は、現在、西武池袋本店の低層部を海外ブランドが占めているとした上で、「今こそ日本ブランド、豊島ブランドみたいなものを打ち出すような地域づくりが求められているのかもしれない」と話していました。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

 

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