赤ちゃん預け入れ施設 設置目指す医療関係者が小池知事と面会

2022.11.23(水)

10:45

 親が育てられない乳幼児を匿名で受け入れる、いわゆる“赤ちゃんポスト”を東京都内で初めて設置する構想を進めている医療関係者らが11月22日、東京都の小池知事と面会し、官民が連携して進める必要性を訴えました。

 親が育てられない乳幼児を匿名で受け入れる、いわゆる“赤ちゃんポスト”を東京都内で初めて設置する構想を進めている医療関係者らが11月22日、東京都の小池知事と面会し、官民が連携して進める必要性を訴えました。

 都庁で小池知事と意見交換したのは江東区で赤ちゃんの預け入れ施設の設置計画を進める「モルゲンロート」の小暮裕之理事長らです。都内で小児科や皮膚科医院を運営するこの法人は2024年秋に産婦人科医院を開業し、預け入れ施設を併設できるよう計画を進めています。

 面会は冒頭以外非公開で行われ、設置計画を進める医療法人側は官民が連携して進めていくことが必要だと訴えたほか、妊娠を相談できる仕組みの強化などを求めました。関係者によりますと小池知事は「都だけでなく地元の自治体や警察とも連携し、課題を整理しながら検討していくことが必要」と応じたということです。

<“赤ちゃんポスト”設置を目指す理由は?>

 今回の東京版「こうのとりのゆりかご」の設置場所として想定されている江東区の山崎孝明区長は11月16日の会見で、設置に対して慎重な考えを示しています。定例会見で記者からの質問に答えた山崎区長は「いわゆる“赤ちゃんポスト”には功罪があり、難しい問題」だと自身の考えを述べました。この「功罪」という部分について、赤ちゃんの命を守ることについては多くの人が賛意を示しているとした上で、母親の生命に危険が及ぶ孤立出産を助長するという懸念や、子どもの出自を知る権利の問題に加え、乳児院など子どもの受け入れ先における人手不足などを指摘しました。

 TOKYO MX「news TOKYO FLAG」のスタジオでは要望書を手渡した小暮裕之医師に、さまざまな意見がある中、なぜ預け入れ施設の設置を目指すのか改めて話を聞きました。詳しくは動画でご覧ください。

 何よりも生まれてくる子どもの命を守るために、そして事態を改善するためにどうすればいいのか。社会全体で考えていく必要があります。

 

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