感染リスクを“見える化”して換気促す 東京・千代田区の取り組み

2022.07.15(金)

11:30

 新型コロナウイルスについて「第7波」の感染爆発が警戒される中、東京・千代田区は家庭での感染防止に向けたアイテムの貸し出しを始めます。

 新型コロナウイルスについて「第7波」の感染爆発が警戒される中、東京・千代田区は家庭での感染防止に向けたアイテムの貸し出しを始めます。

 千代田区は夏休みに向けて、スマートフォンと連動させて簡単にCO2=二酸化炭素の濃度を測ることができる「三密見える化センサー」を7月末から無料で一般家庭に貸し出すと発表しました。手のひらサイズのセンサーを用意し、スマートフォンに無料の専用アプリを入れるだけで、瞬時にCO2濃度が測れるというものです。「CO2濃度が高い」状態とは人の吐いた息が多くある状態を示していて、つまりは「十分に換気されてなく、感染のリスクが高まる恐れがある」ということです。

 6月に開かれた東京都のモニタリング会議では「猛暑日が続き、冷房で部屋を閉め切っていることが感染拡大の一因」という提言もあり、千代田区は換気の必要性を“見える化”するセンサーを貸し出し、十分な換気を促す狙いです。CO2濃度については厚生労働省の基準で1000ppm以下が一般的とされていて、1000ppmを超える場合は換気が必要です。千代田区の職員が夫婦2人で自家用車を使って外出した際のデータでは、車内でエアコンを「内気循環」の設定でつけ、ドライブスルーで買い物をしてそのまま車内で食事をしたところ、わずか1時間もしないうちに4207ppmという数値を計測したということです。

 猛暑が続く中、車内や室内を閉め切って冷房をつけることが多くなりますが、この数値を見ると十分な換気が必要なことが分かります。

 7月14日の厚生労働省の専門家会議=アドバイザリーボードでも新型コロナの急拡大の理由は「新しい変異株」「免疫の低下」「接触機会の増加」とともに「換気不足」が指摘されています。センサーの貸し出しは千代田区の取り組みですが、私たち一人一人も小まめな換気を徹底したいものです。

 

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