“多摩地域を中心に運用中”東京都のドクターヘリ、整備士不足で8月に7日間運休
都政 - 2025年8月4日 19時00分
東京都のドクターヘリが整備士を確保することができず、8月中に一時的に運航を休止することが分かりました。
東京都は2022年から杏林大学医学部付属病院と協定を結び、多摩地域を中心にドクターヘリ1機を運用しています。東京都によりますと、このドクターヘリ事業を委託する学校法人ヒラタ学園が整備士を確保できず、8月7日から10日と24日から26日の合わせて7日間、運航を休止するということです。9月以降は整備士を採用するなどして、通常の運航ができる見通しだとしています。
東京都はヒラタ学園に再発防止や運航管理の徹底を求めたほか、消防に対して運休中でも迅速に救急搬送できるよう呼びかけています。
<“運休”ドクターヘリ おととしは1360回出動>
今回運航が中止される東京都のドクターヘリは、陸路では救命救急センターに搬送するのに時間がかかることや山間部が多いことなどから、平時は多摩地域を中心に運用されています。運用を開始した2022年、多摩地域の救急車での搬送は平均およそ47分かかっていましたが、ドクターヘリの導入で大幅に短縮し、15分以内の搬送が可能になると説明していました。東京都としては現在1台を運用していて、2023年度には1360回出動し、そのうち306人を救命救急センターに搬送しています。
都の担当者は「運航が再開されるまでは救急車などの陸路で対応していく。現時点で大きな影響が出ることは想定していない」と説明しています。