“フジ問題”東京都の芸術イベントへの影響懸念も 東京都「聞いていないので困惑」
都政 - 2025年1月28日 19時00分
フジテレビの問題を巡って、東京都の事業にも影響が懸念されています。フジテレビが会場ともなるイベントについて、会見で「予定通り運営できるとは思わない。延期や中止もあるかもしれない」と発言したことに対し、東京都の担当者は「聞いていないので困惑している」としています。
東京都は国際的な芸術イベント「東京お台場トリエンナーレ」を10月から12月に東京・お台場エリアで開催します。東京で初めてとなるこのイベントの実行委員会にはフジテレビも入っていて、フジテレビの社屋なども会場となる予定です。実行委員長はフジテレビの遠藤龍之介副会長です。
2023年5月に東京都の小池知事は「ベイエリアで開催する予定の東京の国際芸術祭・トリエンナーレを起爆剤に、アートの街としても一層磨きを上げていく」と期待を示すなど、開催に向けて「世界陸上やデフリンピックが開催される特別な年に、アートを通じて東京の価値や魅力を発信する」と意義を強調していました。
ところが1月27日のフジテレビの会見で、記者から今後の運営方針について問われた遠藤副会長は「さまざまなところでフジテレビと組むのは控えさせてほしいという動きが出ている。トリエンナーレに関しても今年、予定通り運営できるとは思えない。延期ということもあるかもしれないし、中止もあるかもしれない。今年は予定通りできないということ」と答え、延期や中止となる可能性を示唆しました。
東京都の担当者は「事前に聞いていないので困惑している。今後の対応についてはフジテレビと協議していきたい」としています。また、小池知事は報道陣の取材に対し「フジテレビから直接、イベントの中止・延期など具体的な話は来ていない。実行委員会形式を取っているので(都の所管部署と)調整していくことになると思う」とコメントしました。