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“スマホ2時間”条例案 外国人はどう思う?

その他 - 2025年9月3日 12時00分
特集です。日本のニュースや課題を海外の人たちはどのように見るのか、中国出身の報道部記者が世界から多くの外国人が訪れる東京で聞きました。今回取材したテーマは「スマホ依存への対策」です。愛知県豊明市は全ての住民を対象に、仕事や勉強以外の自由時間にスマートフォンなどを使う時間の目安を1日2時間以内とするよう促す条例案を市議会定例会に提出しました。この条例案について外国人はどう思うのか、そして自国のスマホ依存への対策についても聞きました。

Q:この条例案についてどう思いますか。
ポルトガルから:「完璧だと思う子どもたちは(スマホに)とても依存的になっていて、親はよくスマホで子どもの口を塞いでしまいます。それで子どもの脳に悪影響を与えていて良くありません。」
Q:日本のこちらの条例案はどう思いますか。
中国から:「とてもいいと思う」
Q:なぜですか
中国から:「一種の「約束事」になると思う。明文化された規定があれば、みんなを制約できます。時々自分でもスマホをやめられないことがあります。スマホは確かに中毒性があるので」

一方、反対の意見も…

ポルトガルから:「もし子どもや未成年だけを対象にするならまだしも、大人全員にまで適用するのはどうかなと思う、私は賛成できないね」
スイスから:「実行するのは難しいと思う、全員がPCやスマホで何をしているかをチェックすることはできない。大人なら自分で判断すべきで、何をやるかは自分で決められるべき」
アメリカから:「自治体が関わるべきこととそうではないことがあると思う、スマホの利用時間みたいなことは管理すべきことではないと思う」

また、条例案は勉強や仕事以外の時間を指しているものの、そもそも境目を決めるのが難しいとの意見も…

イギリスから:「TikTokやインスタグラムを見るのも仕事だという人もいて、今はとても複雑で条例案も明確ではない」
カナダから:「例えばこれからインフルエンサーを目指す人にとってはとても制限的で、すでに仕事になっている場合はいいが、成長の機会を奪っていしまうと思う」
「なのでどこまでが仕事なのか、誰が決めるのかが難しい」

海外ではスマホ依存の状況はどうなのでしょうか。

Q:あなたの国はどんな状況ですか。
イタリアから:「私たちもTikTok、インスタグラムやリール動画などを使っています。多くの人が、特に若者がずっと画面を見続けているのが分かります」
アメリカから:「スマホを見て注意を払わないことが原因の交通事故も多く、歩行中に人にぶつかることもある、(スマホ依存症は)確かに問題だと思う」
エチオピアから:「日本や中国ほどではありません。理由のひとつはデバイスがあまり普及していないから。ただし、5年から10年後には同じ問題が出てくると思う」

スマホ依存が問題となっている国では有効な対策はとられているのでしょうか。

Q:あなたの国ではスマホ依存への対策何かしていますか。
イタリアから:「公式には何もしていない、ただ家族の中で「スマホばかり見てはいけない」という文化があります。
アメリカから:「あなたの国ではスマホ依存への対策何かしていますか」「いいえ、私の知る限りでは」「でもスマホの利用時間は政府が管理すべきことではないから、アメリカでは絶対にありえないことです」「アメリカではもっと自由に選択できます。そういうことにルールや責任はなく、自由に任されています」

一方で、スマホそのものではなく、スマホ依存の原因の1つでもあるオンラインへゲームへの規制を厳しくしたのが中国です。

Q:中国にはゲーム利用に関する制限があると聞きましたが本当ですか。
中国から:「はい、特に未成年に対して厳しい制限があるようです」
Q:どんな制限ですか。
中国から:「私たちはゲームしないので詳しくは知りませんが、ニュースで見た限りでは(オンラインゲームについて)かなり厳しく管理されています」
中国では、小中学生は週末などの夜8時から1時間しかオンラインゲームを利用できないといった規制があります。

スマホとの適切な向き合い方は世界での共通の課題となっています。

(2025年8月29日放送「おはリナ!」より)

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