猛暑から一変…各地に影響ゲリラ雷雨 工事現場の崩落や停電も/敷波気象予報士解説
その他 - 2023年8月1日 20時00分
きょう(1日)は関東上空に入った寒気の影響で大気が不安定となり、都内各地でゲリラ雷雨となりました。吹き荒れる風や雨によって中野区で工事現場のフェンスが崩壊したほか、3つの区で停電が起きるなど各地で影響が出ました。
「渋谷区千駄ヶ谷です激しい雨そして時折雷が発生しています」きょう(1日)都内各地を襲った激しい雷雨・・轟音とともに光る雷に通行する人は体をすくめ、吹き荒れる風に体ごと煽られる様子も見られました。
「久しぶりの雨というのもあるんですけど豪雨だったのでびっくりしました」「びっくりしました 急に雨が降って」「(傘を)持ってなくてコンビ二に駆け寄って走って買った感じ」
きょう(1日)の関東地方は上空に入った寒気の影響で大気の状態が不安定となり、都内では昼前から各地でゲリラ雷雨に…杉並区では、ひょうが降りました…。都内で最も多く雨が降った練馬では1時間あたり45.5ミリの雨を観測。東京地方には一時、竜巻注意情報や大雨警報、洪水警報も発表されました。
そして…局地的な激しい雨の影響が各地で広がりました。「こちら中野駅前の工事現場です強い風で足場が崩れてしまいいまにも崩れ落ちそうです」
JR中野駅前ではビルの解体工事現場の足場が崩れました。これまでにけが人の情報はありませんが一時、周辺の交通が規制される事態となりました。また西武新宿線・新井薬師前駅周辺では沿線の工事現場の囲いが崩れ、西武新宿駅と本川越駅の間で一時、運転を見合わせ、乗客1万3千人に影響が出ました。さらに落雷の影響も…西武池袋線・椎名町駅と東長崎駅の間では遮断機が下りたままとなり、復旧作業のため一時、運休し、乗客2万人に影響が及びました。そして…東京電力館内では約1万8千軒ほどで停電に・・「西武新宿線鷺ノ宮駅周辺にきています辺り一体停電していましてこちらの信号は発電機で電力を供給していますまたこちらのコンビニは現在明かりが全て消えてしまっている状態です」中野区では一時最大約5600軒が停電しました。
「12時半とかそれぐらいから大きい雷の後にフッと電気消えちゃってそっから今までずっと(消えている)やっぱパソコンが使えないのが…紙刷ったりの印刷機も使えないですしその辺が困ってます。」
「ここだけが停電になっててご飯も食べられないからセブンイレブンで暗い中でチンしなくて済むものを食べました。」
大気が不安定となりやすいこの時期、暑さだけでなく、ゲリラ雷雨にも注意が必要です。
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きのう(7月31日)までの猛暑から天気が急変した要因を気象予報士・敷波さんに解説してもらいます。よろしくお願いします。
きょう(1日)は23区を中心に局地的な大雨や雷雨となりました。大気の状態が非常に不安定となっていたためなんです。「大気の状態が不安定」という言葉、天気予報でよく聞くと思いますが、分かったようで分からない言葉ですよね。
一言で言うならば、雲が発達しやすい状態のことです。上空に寒気が入ったり、逆に地上付近に暖かく湿った空気が流れ込んだりして温度差が大きくなると、暖かい空気はどんどん上昇できるようになって雲…積乱雲が発達しやすくなります。きょう(1日)は上空に冷たい空気が流れ込んでいました。こうして積乱雲が発達すると…きょう(1日)のような大雨や雷、ひょう、竜巻などの突風が起こることがあります。大気の状態が不安定になることはたびたびありますが、激しい現象が毎回、起こるとも限りません。ただ、きょう(1日)のようにひとたび積乱雲が発達すると浸水や停電などの被害が出ることもあります。今後も「大気の状態不安定」という言葉を聞いたら、きょう(1日)のようなことが起こる恐れがある、ということを覚えておいてください。
そして、積乱雲が近づいてきている時は、落雷や突風の恐れもあり、危険ですので安全な建物の中に避難するようにしてください。
Q:この後も不安定な状態は続くのでしょうか? A:今夜いっぱいは注意ですが、あす(2日)は上空の寒気は抜けますので広い範囲での雷雨はなさそうです。ただ、山沿いは午後、夕立の可能性があります。また、あす(2日)は猛暑が戻りそうです。