季節外れのインフルエンザ流行 去年0人⇒今年100人超(都内クリニック)
その他 - 2023年9月14日 20時00分
厳しい残暑が続くなかこの時期では異例とも言えるインフルエンザが流行しています。都内のクリニックでは去年の9月は0人だったインフルエンザの患者数が今月既に100人を超えるなど感染が拡大しています。
江東区にあるこちらのクリニックでは、先月末から発熱やせきなどの症状を訴える患者が増えていて、きのう(13日)もインフルエンザの検査を受ける多くの子どもの姿がありました。
「子どもが月曜日にインフルエンザにかかって。」「きのうくらいから熱が出て頭が痛くてのどが痛くて体が痛い」
Q:「(インフルに)かかった時、どんな感じ?」「めちゃくちゃ辛かった」「寝るときとか、横になったりするときに急に頭が痛くなったりした」
このクリニックではきのう(13日)17人のインフルエンザの陽性が確認されました。
有明こどもクリニック豊洲院村上典子院長:「インフルエンザが春に収束せずに夏もずっと出続けるというのは非常に稀ですここ10年、初めてだと思います」「空気が乾燥し気温が低くなってくるとインフルエンザのウイルスはかなり活発に元気になってしまう秋冬に向けて患者が増えてしまうのではとの懸念があると思います」
この時期、異例の感染拡大・・クリニックでは去年の9月はインフルエンザの患者はゼロだったのが今月はきょう(14日)時点で118人。
先月と比べても3倍近くの患者数となっています。こうした中、東京都はきょう(14日)、感染症対策を協議する会議で感染増加への懸念を示しました。
賀来先生:「例年12月から3月が流行時期ですが、流行開始の目安である定点あたり1.0人を超える状況が継続しています」
きょう(14日)発表されたインフルエンザの感染者数は今月10日までの1週間で定点医療機関あたり5.95人。「流行」の目安である1.0人を大きく上回っていて専門家は基本的な対策の徹底を訴えました。
賀来先生:「感染を広げないためには換気手洗い。人が多いときにはマスクを着用するといった基本的な感染対策を心がけていただくとともに早めのワクチン接種を是非とも検討して頂きたいと思います。」
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インフルエンザというと、寒くなって空気が乾燥する時期に流行する病気というイメージがありますが、残暑の厳しい都内で感染が拡大しています。詳しい数字を桑原さん、お願いします。
東京都の定点観測の報告を見てみますと、週を追うごとに倍、倍と増えていまして、きょう(14日)発表された最新の報告数は2481件でした。1つの定点あたり「1」を超えると流行の目安とされていますが、現在は5.95となっています。新規感染者の半分以上を赤ちゃんから中学生までの子どもが占めていまして、取材した村上院長は、感染対策が緩和された夏休みに人の交流が活発になされた後に新学期が始まったことが感染拡大の要因と話しています。そしてこの季節外れの流行に関して村上院長は、例年インフルエンザワクチンの接種は10月から始まるので、今の時期は手洗いやマスクなど個人の感染対策で防ぐしかないと話しています。
インフルエンザ脳症など子どもでも重症化のおそれがあるので、警戒が必要ですね。
そしてもうひとつ、警戒が呼びかけられているのが、新型コロナです。定点報告の数字を見てみますと、先週よりも少し減少したんですが、先ほどのインフルエンザよりも4000件以上多い報告数となっています。東京都医師会の尾﨑会長は、おととい(12日)の定例会見で、定点観測から推測すると毎日1万5000人くらいが感染していて、年末の第8波のピークに迫る都内の現状は第9波に入っているという認識を示しました。
こうした中で、来週から自己負担なしの新型コロナワクチンの秋接種が始まります。使われるワクチンは今までとは違うXBB.1.5対応のワクチンが使われます。東京都医師会の尾﨑会長によりますと、現在都内で流行しているエリスと呼ばれる変異株や今月初めて国内で確認されたピロラと呼ばれる変異株にも予防効果が期待できるということです。各自治体で接種に向け準備が進んでいる段階で接種券が届いたという人もいるかと思います。接種会場や開始日は自治体によって異なるのでお住まいの自治体のホームページなどで確認をお願いします。