<首都決戦2026>受験と重なる“異例の選挙”大学の対応は? “集中できるように”耳栓の特例許可も
その他 - 2026年1月29日 21時00分
1月27日に公示された衆議院選挙は選挙期間が受験シーズンと重なる“異例の日程”で、大学関係者は入学試験の対応に苦慮しています。
東京・国分寺市にある東京経済大学の今年の入学試験は、選挙期間と重なる2月3日と7日に合わせておよそ3000人が受験する予定です。東京経済大学・入試課の橋本博一課長は、受験と選挙の日程が重なることについて「正直参ったなと思いましたね。私の知る限りではいままでないですね。本学としては初めてのことです」と語ります。そして「受験は集中するものですから、外から音が鳴ると集中が途切れてしまうことが考えられるので心配している」とおもんぱかりました。
受験生の不安を取り除こうと、大学では実力を十分に発揮できるよう“ある対策”を決めました。それは「耳栓の使用を認める」というものです。入試当日に耳栓を使用して試験に臨むことで、周囲の音を遮り、目の前の試験問題に集中することができそうです。
大学ではこれまで、不正防止や緊急時の対応を理由に耳栓の使用を認めていませんでしたが、今回は「特例」として許可するということです。
橋本課長は「特に7日(投開票前日)の選挙演説や選挙カーの音が懸念される。受験生はこの試験のためにこれまで必死に勉強してきたと思う。集中して最大限自分の力を発揮できるために、耳栓を使用して集中して受験に臨んでほしい」とエールを送っています。
<受験シーズンの選挙戦…規定や対応は? “候補者次第”の実態も>
選挙期間と重なる東京都内の試験をまとめました。
大学入試についてはすでに12月から入試期間が続いていて、選挙の終盤となる2月5日ごろから投開票日の8日には特に試験が集中しています。また、東京都内の中学入試は多くの学校が2月1日から3日まで、私立高校の入試は選挙が終わった直後の10日から始まります。さらに高校や大学の入試だけでなく、社会福祉士の国家試験(2月1日)や医師の国家試験(2月7~8日)も選挙期間中に行われます。
選挙期間と受験シーズンが重なりますが、選挙活動についての規定はないのでしょうか。
公選法では、名前を繰り返し叫ぶ「連呼行為」についての規定が示されています。選挙カーの上での連呼行為は午前8時から午後8時まで認めていますが「学校および病院、診療所、その他療養施設周辺では静穏を保持するよう努めなければならない」と定められています。ただしこれには盲点ともいえる部分があります。1つは、対象が「学校と医療機関」に限定されているため、入学試験の「地方会場」として使われる貸会議室などは対象外です。また2つ目として、「静穏」とは授業や診療を妨げない程度の静けさと考えられますが、この「静穏保持」は努力義務で、処罰はなく強制力はありません。
こうした規定の中、今回の選挙ではどんな対応が取られているのでしょうか。
まず、党によっては本部から「静穏保持を求める文書」が送られているようですが、その対応は候補者によって温度差があるとみられます。また、大学側の対応としては「今年度に限り、選挙活動の影響を鑑みて、入試中の耳栓の使用を認める」とする大学が複数あります。自治体によっても対応はさまざまで、茨城県選挙管理委員会は立候補者への説明会で「入試の日程や場所の一覧」を配布して配慮を求めています。一方、政府は「静穏保持」についてではありませんが、選挙権を持つ受験生に対して期日前投票を呼びかけています。