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「野生動物との共存」外国人はどう見る?【TOKYO LENS】

その他 - 2025年11月16日 18時00分
外国人記者の視点で日本の魅力や課題をお伝えするTOKYO LENSです。取材したのは中国出身で中国語・日本語・英語を話す報道部の曹蒙記者です。今回取材したテーマは「野生動物との共存」です。
今年度クマによる死者の数は11月5日時点で全国で13人と過去最多となっています。また、都内でも年間を通して例年200件ほどクマの目撃情報がありますが、今年は9月の時点ですでに180件以上確認されています。近づく人間とクマの距離、そこで今回は「野生動物との共存」について外国人はどう見るのか、そして自国の状況や対策などを聞きました。

メキシコから:
曹:「人間と野生動物はどのように共存できると思いますか?」
「自然を尊重することが大切だと思います。私たち人間が環境を消費しているので、動物が追いやられています」
「全人類が考えるべき問題です。動物を駆除するだけではなく、保護しながら暮らす方法を真剣に考える必要があります」

アルゼンチンから:
「生態系はバランスによって成り立っています。一つの動物がいなくなると、その動物を食べる動物が餌を失うなど、食物連鎖が崩れる可能性があります。だから自然のバランスを保つのは重要です」

続いて、自国の状況を聞きました。

アメリカから:
曹:「あなたの国では野生動物と共存するために何か仕組みがありますか?」
「動物が出没しやすい場所が指定されていて、そこには近づかないようにするよう注意されます。また、『アニマルコントロール』という機関があり、電話をすると職員が動物(熊など)を捕獲し、野生に戻してくれます」
「こうした機関は主に地方にあり、地域ごとに小さな支部があります。連絡すると捕獲に来てくれます。最悪の場合、すでに負傷していたり人を襲ったりした動物は殺処分されることもあります。森の管理を行うサービスなどもあり、熊やピューマなどの対応をしてくれます」

スペインから:
「オオカミの問題があります。羊などの家畜を襲うことがあり、農場の近くまで来ます。長年禁止されていましたが、オオカミの狩猟がまた認められ始めています」

ポーランドから:
曹:「ポーランドではそのような法律とかがありますか?」
「はい、狩猟が許可される季節や狩れる数が決まっています。例えばキツネなら、増えすぎることがないようその年に何千匹のキツネを駆除できるかが設定される」
「判断は難しいですが、野生動物が人に危害を与える事態がより深刻になればある程度の駆除が必要だと思います」

フランスから:
「駆除することは解決になりません。私たち人間は、動物達が暮らしている場所にどんどん入り込んでいます。だから問題が起きるのは当然です。フランスのクマは山岳地帯に住んでいて、基本的に単独で暮らします。街には来ません」
「クマには首に発信器がつけられていて、行動を追跡している事例があります」

オーストラリアから:
「私が住む街にはカンガルーが生息しています。突然道路で車の前に飛び出してくるので、とても危険です」
「カンガルーが暮らせる特別な保護区があります。フェンスで囲まれていて、人間と一緒に暮らせるようになっています」

(2025年11月12日「Wake Up 7」より)

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