政倫審 下村博文氏「復活した経緯は全くわからない」/Councilor Shimomura: 「I have no idea how it was revived.」
その他 - 2024年3月18日 20時05分
自民党の政治資金パーティー裏金事件を受け、下村博文・元文部科学相が衆議院の政治倫理審査会に臨みました。「キックバック復活の経緯は全くわからない」と述べ、自身が判断には関わっていないというやりとりに終始しました。
政治資金のキックバックを巡る幹部の証言が食い違う中・・キックバック復活の「キーマン」と目される安倍派の会長代理をつとめた下村博文元文科相が政治倫理審査会の場に立ちました。
下村博文氏:「当時の安倍会長の意向を受けて還付をやめるとなっていたものの安倍会長がお亡くなりになった後結果的に派閥の事務局においてこれまでの慣行にのっとって還付が行なわれたものと思われます」
安倍派では一昨年(2022年)4月、パーティー券の販売ノルマの超過分を議員にキックバックする長年の慣行を中止するよう当時会長である安倍元首相が指示していました。しかし、その後安倍元首相が亡くなり
下村元大臣らは、一昨年(2022年)8月、幹部会合でキックバックについて議論を交わしていました。
自民党井出庸生議員:「下村議員も幹部の一人ですし、このままみなさんが知らぬ存ぜぬというのであれば改めて派閥幹部の責任というものについて下村議員のお考えを聞きたい」
下村博文氏:「8月には復活をしないと還付はやめるという前提で議論をしていてただ結果が出なかったその後還付が復活したとそれがなぜ復活をしたのか少なくとも私自身が居るところでそういう議論があったわけではありません私が知らないところでどんな形で誰がどう決めたのかについては私も全く承知しておりません」
下村元大臣はきょう(18日)、キックバック復活の決定は把握していないという答弁に終始しました。
立民寺田学議員:「どなたに問いただしても政倫審で問いただしても誰が決めたかわからないという話しをされています当たり前のことですが松本事務局長が決めたということはありえないですよね?」
下村博文氏:「私自身が居る場所で決めたということは全くありませんですからいつ誰がどんな形でどのように決めたかは私自身存じ上げておりません」
下村元大臣は改めて8月の会合では結論には至っていないと強調し、誰が・いつ決定したかはわからないと関与を否定しました。
日本維新岩谷良平議員「不自然な点がたくさんあるんですねそしてここでの証言は偽証罪に当たりません せっかくこうしてお越しいただいた心意気を持ってぜひ証人喚問にもおでましいただきたいですけどいかがですか?」
下村博文氏:「私自身は本当に正直にですね私自身が思っていることについて申し上げていますので全く偽証しておりません」
政治資金パーティーを巡る裏金事件、幹部会合に出席したとされる主要な議員たちが次次と政倫審の場に立ちましたが解明には至りませんでした。
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自民党・安倍派の会長代理を務めた下村博文元文科大臣の衆議院政倫審が実施されましたが、きょう(18日)も裏金の真相にたどり着くことはできませんでした。
鈴木さん、下村議員の発言を受けていかがでしょうか?
⇒鈴木哲夫さんのコメントは動画でご確認願います。
裏金問題への追及が続く中、きのう(18日)は自民党の党大会が開かれ、冒頭、岸田首相による異例の謝罪から大会が始まりました。
岸田首相:「国民から多くの疑念を招き、深刻な政治不信を引き起こす結果となっています。党総裁として国民の皆様に心からお詫びを申しあげます」
また裏金事件の関係議員の処分などについて岸田首相は、総裁演説で「厳しく対応する」と発言し、党大会では関係した議員の処分を厳格化する党則や、規律規約の改正が正式に決まりました。
総裁の発言を党の議員はどのように受け止めているのか、大会後の議員に聞きました。
石破茂議員:「今までの総裁選挙が派閥の動きによって行われきたことは件然たる事実であって、そこにおかしいんじゃないのと言えば、ものが言えない雰囲気で何を言うんだみたいなことがありました」「これからものが自由に言えるのでしょう」
西田議員:「党に処分されるよりも自ら出処進退についての責任を示すというのが本人にとっても、党にとってもいいことだと思います。」「(自民党は)変わらなきゃ、もうこのまま終わりますよ」
政倫審に出席した西田議員からも安倍派の幹部が自ら出処進退を決めるべきという発言もありました。
自民党は安倍派二階派の議員80人規模を4月上旬にも処分する方向で調整に入ったという情報も入っています。