新宿歌舞伎町の「トー横」周辺に集まる若者向けに東京都が設置した相談施設でみだらな言動をしたとして、警視庁は2人の男を逮捕しました。都は相談員を増やす事も検討していて再発防止に取り組む方針です。
警視庁によりますと、東京都迷惑防止条例違反の疑いで逮捕されたのは、千葉県八千代市に住む無職新井風月容疑者25歳と住所不定無職の青木涼太容疑者20歳です。
新井容疑者は今年7月13日、都が設置した若者向け相談施設「きみまも」で一緒に訪れた女性を自分の膝の上に座らせて服の上から股間付近を触るなどし、この5日後には青木容疑者が交際中の10代の少女と施設を訪ね、性行為を思わせるみだらな言動をした疑いがもたれています。都から、今年7月下旬に「施設の中で問題行動がされている」などと、警視庁に情報提供があり、施設の中の防犯カメラを解析するなどして、2人の犯行が発覚したということです。調べに対し、青木容疑者は容疑を認めていますが、新井容疑者は「胸などを触ったことに間違いないが、この行為の何が悪いのか分からない」などと、一部否認しています。2人は普段から施設を訪れていたといい、時間を潰しにきていたとみられています。
「きみまも」は、若者が「トー横」などで犯罪に巻き込まれるのを防ごうと今年5月に開設されていました。当初は匿名で利用でき、開設後2カ月で都の想定を上回るのべ1500人以上が訪れました。相談員などの目が届きにくくなり、利用者同士で薬の過剰摂取、いわゆるオーバードーズに関する会話が交わされるなどトラブルも目立っていたということです。施設は現在、人数制限を導入し、今月からは利用者を登録制にしているということです。
小池知事は先ほど記者団の取材に対して、新たな対策を講じていく考えを示しました。
小池知事：「今回については、対応策の指示をしているし、現場ではさっそく取り組んでいる、これからも相談体制・そして防犯対策をしっかりと講じていきたいと思っている。」
東京都は相談員を増やす事も検討していて再発防止に取り組む方針です。歌舞伎町を抱える新宿区の吉住区長はきょう（10日）会見で…
吉住区長：「こういうことが起きると思ったのは想定されていたことだと思っている。」
事件を想定されることだったとした上で「現状の体制で完全に防ぐのは難しい」との見解を示しました。
吉住区長：「いろんな事情を抱えた人や、それを利用しようとする大人もまぎれて集まっている。それを排除するのは難しい施設ですので・・・」（中略）「注意をしたり、人を分けたり。色々と対応はしているが、どうしても付き物になるかなとは思っている」