公選法違反 木村前区長は在宅起訴・柿沢未途衆院議員は起訴
事件・事故 - 2024年1月17日 20時00分
去年の江東区長選挙を巡り東京地検特捜部はきょう(17日)柿沢未途衆議院議員を起訴、木村弥生前区長を在宅起訴しました。江東区に住む人からは区政の刷新を求める声があがっています。
東京地検特捜部は去年4月の江東区長選を巡り、買収目的であわせて約280万円の供与や申し込みをしたとして公職選挙法違反の罪で、衆議院議員の柿沢未途容疑者を起訴しました。柿沢被告は起訴内容を認め、周囲に議員を辞職する意向を示しているということです。柿沢被告と秘書4人は去年12月の逮捕当初は、区議らへの現金は「区議選の陣中見舞いで、買収の意図はない」としていましたが今年に入り、いずれも買収の意図を認めたということです。
「江東区の木村前区長がきょう(17日)在宅起訴されました。選挙期間中に有料のインターネット広告を掲載したということです。」
また、特捜部は木村弥生前区長に対しても100万円の買収の罪や有料広告を掲載した罪で在宅起訴しました。木村被告は買収の意図を否定する一方で、広告掲載の罪は認めているということです。
また、柿沢被告側から 現金を受け取ったとされる西垣誠区議、米沢和裕区議星野博区議、板津道也元区議が在宅起訴されています。
地元を地盤とする政治家たちへの起訴を受けて、区民からは落胆の声が聞こえました。
「恥ずかしいというかもうちょっとしっかりした人が区長とかなって欲しい」「もうちょっと正しく行動してほしかった。裏金を使ったりしてやるのではなくちゃんと皆さんに訴えて正々堂々とやって欲しかった」
そして、区政の刷新を求める声が聞こえてきました。
「古い体制は全部やめて新しい考え方で進めていってもらいたいと思う」「一人一人の心構などが問題なのかと感じる」「立候補される人が政治に対して真剣にやるというところで頑張ばってもらいたい」
江東区の大久保区長は木村前区長の在宅起訴を受け、コメントを出し、「誠に残念で遺憾だ」としたうえで、「区民の信頼回復に全力で取り組んでいきたい」としています。
/////
今回の一連の騒動について専門家に話を聞いてきました。政治心理学が専門の麗澤大学の川上教授に話を聞きました。
柿沢議員と木村前区長にについて「2人共ベテランなのに素人的な脇の甘さだ。裁判で『こういうものは公職選挙法違反』と明白にしていかないと、同じ事が繰り返される」と二度と同じ事が起こらないように裁判によるアナウンス効果を期待したいと話しています。また、江東区民からは政治不信の声も聞かれる中江東区の大久保新区長に何を期待するか聞いたところ『国政でも「政治とカネ」が有権者の関心事になる中で、今こそ江東区が率先して政治団体のカネの流れを公開するなど有権者の期待に答える仕掛けを作ってほしい」 と、早急な政治刷新を国政に先行して区政が行ってほしいと話しています。