GPS監視や暴力…“管理売春”の疑いで男女を逮捕 被害女性「人間として扱われていなかった」
事件・事故 - 2025年10月15日 21時00分
勤務するガールズバーの従業員だった27歳の女性に売春をさせたとして、警視庁はガールズバー店長の鈴木麻央耶容疑者(39)と従業員の田野和彩容疑者(21)を逮捕しました。2人はまた、女性を東京・豊島区池袋のガールズバー店内にあるわずか畳1畳ほどの広さのごみ置き場に寝泊まりさせていたということです。
警視庁によりますと女性は2024年9月からこのガールズバーで働き始めました。しかし1カ月ほど経過すると鈴木容疑者から「容姿が悪いから売り上げが悪い」と言われ、殴る蹴るなどの暴行を受けるようになったということです。その後、2人は女性が暮らす住宅の賃貸契約を同意なしに解約し、店に寝泊まりさせていたとみられています。
さらに今年=2025年5月から7月にかけては、2人は女性にGPSを持たせた上で、新宿区歌舞伎町の大久保公園周辺で売春をさせていたということです。常にGPSで居場所を監視されながら客待ちをさせられていた女性はおよそ3カ月の間、ほぼ毎日、合わせて400人ほどを相手に売春させられていたとみられ、600万円ほどを得たものの、全て2人に渡していました。女性はガールズバーでの給与も支払われていなかったということです。
女性は警察に対し、当時について「身も心もぼろぼろで、逃げる選択肢などありませんでした。人間として扱われていなかったと思うと悔しくてたまらない。誰も助けてくれなかった」と話しているということです。
調べに対し田野容疑者は容疑を認めていますが、鈴木容疑者は「売春させていないし、指定した場所に寝泊まりさせていません」と容疑を否認しています。
女性の体には20カ所以上の殴られた痕があり、警視庁は女性が日常的に暴行も受けていたとみて詳しく捜査しています。