大井町駅付近で火災 計12棟焼く/冬の火災乾燥に注意
事件・事故 - 2023年11月21日 20時00分
大井町で12棟を焼く火事です。きょう(21日)未明、品川区のJR大井町駅近くで飲食店や住宅など12棟が焼ける火事がありました。世田谷区ではきのう(20日)男性が死亡する住宅火災も起きていて、火災への注意が必要です。
激しく吹きあがる炎…一帯には煙が広がっています。
コロナの時も頑張ったけどあと、今まで頑張ったけど(店が)なくなった。これからご飯食べる術もないし、仕事もない」
火事があったのはJR大井町駅から徒歩5分ほどの飲食店や住宅が密集する地域です。東京消防庁などによりますときょう(21日)午前4時半過ぎ、「飲食店から火が出ている」と110番通報がありました。火はおよそ3時間後に消し止められましたが、飲食店などが入る建物など合わせて12棟が焼けたということです。けがをした人はいませんでした。
「火災現場に来ています。火が消し止められてから1時間以上経っていますが、まだこげくさい匂いがします。」「火もぼんぼんぼんぼん、煙は出てるし」「私が来た時、消防車いっぱい来ていた。5時過ぎて来た」「煙がすごい出たからタクシーで来たから見たら、あぁとなって、外はきれいに見えたけど、上は本当にすごい煙で全部なくなったなという感じで」(15秒)
3年前にネパールから来日し、飲食店を営んでいたこちらの女性は、火災で店が燃えてしまい、途方に暮れています。
「ここ来た時は6時半ごろで、全部…ないお店」「私、ネパールの人で、ネパールから(来て)この店から始めた。コロナの時も頑張ったけどあと、今まで頑張ったけど(店が)なくなった。これからご飯食べる術もないし、仕事もない」
東京消防庁などが出火原因を調べています。
またきのう(20日)夜、世田谷区で起きた住宅火災では、この家に住む秋本義孝さん75歳が逃げ遅れ、死亡しました。東京消防庁は空気が乾燥し、火が燃え広がりやすいこの時期の火災に警戒を呼びかけています。
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空気が乾燥し、火災への注意がより必要な時期になってきています。去年の全国の出火件数を月別で見てみますと…10月から多くなっています。
火が燃え広がってしまう要因は、今の時期は乾燥、そして春先は乾燥と強風が影響していることが考えられます。では乾燥しているとどれくらい燃えやすいのか、実験映像があります。
画面左は乾燥し、風の強い気候を再現。右は、空気の湿った気候を再現しています。この状況で、タバコの吸い殻を枯れ草に置いてみると、
湿度約30%のほうは、3分30秒を過ぎたあたりで、炎があがりました。一方、湿度約80%のほうは、10分30秒ほどかかってから炎が上がっていて、7分ほどの差が出ました。
気候の違いでここまで差が出るんですね。乾燥していると火が広がりやすいのが分かりますね。
空気が乾燥し、火災の危険が大きいと予想される場合、気象庁から乾燥注意報が発表されます。
乾燥注意報は、東京の場合、最小湿度が25%以下に加え、木材の乾燥具合を表す実効湿度が50%以下で発表されます。今シーズンはまだ東京で乾燥注意報は発表されていませんが、今月の最小湿度を見てみると、すでに2回、25%以下となっています。死者が出た全国の住宅火災の出火原因は、タバコが最も多く次いでストーブ、そして、こんろ、コードとなっています。