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歌舞伎町「トー横」などで中学生ら15人補導 警視庁/Metropolitan Police Department Arrests 15 Children in Kabukicho 'TOYOKO'

福祉・教育 - 2024年9月9日 20時00分
東京・新宿区歌舞伎町のいわゆる「トー横」などで、警視庁は9月7日から8日にかけて、少年少女ら15人を一斉補導したと発表しました。中には1日に2度補導された少女もいたということです。

一斉補導は7日午後2時ごろから8日早朝にかけて、新宿区歌舞伎町の「トー横」と呼ばれる一角やその周辺などで行われました。補導されたのは12歳から18歳の合わせて15人の男女で、そのうちの8割が中学生と高校生でした。警視庁によりますと、千葉県に住む無職の少女(16)を喫煙で補導し自宅まで送り届けましたが、トー横に戻ってきたため、深夜徘徊(はいかい)で再補導したということです。

警視庁は今回、およそ100人の捜査員で実施し「悪意のある大人が子どもを狙っている可能性もある。トー横かいわいに好奇心で立ち入らないでほしい」などと注意を呼びかけています。

<トー横キッズ一斉補導 行政支援も>

今回、警視庁による「トー横」エリアでの一斉補導が行われました。取材したTOKYO MX 警視庁担当記者による報告です。動画も併せてご覧ください。

新宿・歌舞伎町の「トー横」周辺には、いまだに多くの少年少女が集まってきます。夜の歌舞伎町は外国人や若者であふれていて、午前1時を回っても人通りは絶えず、怪しい客引きのような行為も見受けられました。また、記者が取材していて気になったのが「ごみ」です。ペットボトルや吸い殻などが路上の至る所に散乱していて、景観だけでなく子どもたちが集う環境としても問題が多いのが現状です。

今年4月に行われた一斉補導の現場も取材していた記者は、最近の現場付近の状況について、人出や街の雰囲気などにも「大きな変化を感じない」というのが正直な感想だといいます。また、1月~9月の「歌舞伎町エリアで行った一斉補導」(警視庁まとめ)では今年=2024年、延べ83人が補導されていて、去年=2023年の同時期よりもすでに13人も多くなっています。今も少年少女が居場所を求めてトー横を訪れていることが浮き彫りとなっています。

こうしたトー横キッズの問題を巡っては行政も動き出しています。東京都は5月に専用の相談窓口「きみまも@歌舞伎町」を設置しました。ここには開設から2カ月間で想定を上回る1500人以上が訪れるなど、反響は大きいようです。こうした点からも、少年少女にどう寄り添い、抱える悩みを解決できるかがこの問題を解決するための一つの鍵といえそうです。警視庁の幹部は「家庭でトラブルを抱えている子がトー横に逃げ込んでいる可能性もある」として、積極的な声かけでそうした問題を見つける手がかりにもしていきたいとしています。また、行政が子どもたちの居場所づくりや根本的な悩みをどう解決していくのか、今後も注視していく必要があるといえそうです。

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