武蔵野市 「地域医療の危機」吉祥寺の民間病院が診療休止に/Crisis in community health care:Private hospital in Kichijoji closed.
福祉・教育 - 2024年8月27日 19時35分
武蔵野市の地域医療が深刻事態となっています。吉祥寺の民間病院が事業の休止を発表…市も「災害時に対応できる病院が無くなるのは大問題だ」として今後の対応を模索しています。
「吉祥寺駅から徒歩10分ほどの距離にあるあちらの病院で診療の休止が発表された。」
吉祥寺南病院は先月、施設の老朽化の影響から来月末に診療を休止する方針を示しました。運営する医療法人によりますと、現在の施設を建て替え、事業を継続できるよう検討していましたが、建築費の高騰などの理由から事業を続けることを断念したということです。この病院は50年以上、吉祥寺エリアの医療を担う「地域の病院」として知られていたこともあり、近隣住民から惜しむ声が聞こえてきました。
「残念ですよね。いつもずっとここに来てましたからね。それが無くなるってことは、身近に来られない。」
「いたるところが補修してあるのを見るが、これは大きな補修しなけりゃダメだと。」「やっぱり嫌なのはここから病院に行くととてつもなく遠い。」
また、この病院は重症患者の緊急搬送などの対応を求められていたほか、大規模災害時に対応する医療機関に指定されていました。
突然の休止発表に自治体も対応に追われています。
小美濃市長:「吉祥寺エリアで二次救急病院、災害に対応している病院が無くなるというのは私どもにおいても大きな問題になっている。」
きょう(27日)、武蔵野市の小美濃市長は定例会見で対応策を協議するための緊急会議を発足したことや、地域の救急医療と災害医療を維持するため医療法人に早期の事業継承を行うよう求めたことを明かしました。
小美濃市長:「まずどういう法人が事業継承するかによって、なかなか我々もどういう接触をしていっていいのか、模索をしているところだ。まずは新しく事業継承していただくことを注視している。」
ただ、市の担当者は「継承先が見つかっても、 事業の再開までには2年から3年かかるだろう」との見通しを示していて、空白期間をどれだけ短くできるかが課題だと話しています。
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武蔵野市によりますと医療法人は地域医療への影響を減らすため、病院の継承先を探している」ということで、市は事業継承をどう支援するか協議を続けています。