東京都心で4日連続の猛暑日 “夏休み延長”の対応する自治体も
福祉・教育 - 2025年8月21日 19時00分
東京都内は8月21日も朝からぐんぐんと気温が上昇し、都心では最高気温36.8℃を記録して4日連続の猛暑日となり、府中と八王子では38.3℃となるなど、体温超えの危険な暑さとなりました。
東京消防庁によりますとこの日、管内で合わせて27人が熱中症の疑いで搬送されています(午後3時まで)。そして、この暑さの影響で子どもたちの夏休みを“延長”する自治体も出てきています。
府中市は今年度=2025年度から全ての公立小中学校33校で子どもたちの熱中症リスクを減らすため、例年8月下旬に行っていた始業式を3日ほど遅らせ、9月1日から行います。
市内の小柳小学校では、夏休みを延長した分の授業時間は通常登校日の授業数を増やし対応するとしています。さらに夏休み期間中のプールの使用を中止したほか、グラウンドにミストを設置するなど熱中症対策に取り組んでいます。
小柳小学校の内井利樹校長は「帽子をかぶることや小まめに水分補給するよう校内放送を入れているので、子どもたちは理解して自分たちでできるようになってきた。教員が熱中症リスクを頭に入れて、一緒に子どもと行動したり見たりすることが大事だと思う」と話しています。
<府中市は小中学校で6つの熱中症対策>
府中市の公立の小中学校では教室や体育館に冷房設備が設置されていますが、それでもこの暑さには対応しきれないということで、市はさらに6つの分野に分けて熱中症対策を行っています。
まず『日程の工夫』としては、2学期の開始を従来の8月27日から9月1日にずらしました。また『場所の工夫』として、体育・保健体育の授業では教室での保健の授業を計画的に実施することとしています。さらに暑さを避ける『時間』として、部活動は朝早くまたは夕方に実施し、運動会も5月中か10月以降に開催することにしています。『環境面』では冷房設備に加えて簡易ミストの設置なども行い、『服装』としても登下校時には体操着(中学生)の着用や、帽子や日傘の使用も推奨しています。そして『水分補給』も徹底するとしています。
VTRで紹介した小柳小学校ではWBGT=「暑さ指数」を活用した対策も積極的に行っています。「暑さ指数」は気温や湿度を元に熱中症のリスクを評価するための指標です。
この指数を測ることができる計測器が府中市内の学校には2個ずつ配布されていますが、小柳小学校では追加で購入し、現在10個保有しているといいます。測定器は校庭に設置したり体育の教員が所持したりしていて、基準値を超えたことを示す音が鳴るとグラウンドなどは使用禁止とするほか、場合によっては授業内容の変更も柔軟に行っているということです。