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東京の「バリアフリー」外国人はどう見る?【TOKYO LENS】

福祉・教育 - 2025年12月22日 11時00分
特集です。日本のニュースや課題を海外の人たちはどのように見るのか。中国出身の報道部・曹蒙記者が、世界から多くの外国人が訪れる東京で聞きました。今回取材したテーマは「東京のバリアフリー」です。デフリンピックが成功裏に閉幕し、聴覚障害者とのコミュニケーションを支援する機器の普及や、障害への理解が広がりつつある東京。こうした中、外国人から見て“東京のバリアフリー”はどう映っているのか、街を訪れた外国人に取材しました。

曹:「東京のバリアフリーについてどう思いますか」
アメリカから:「ここでは障害者にとても配慮していて積極的に受け入れようとしている姿勢を感じます」「例えば点字ブロックをたくさん配置することが特に良い取り組みだと感じます」

ロシアから:「たくさんの国に旅行したことがあるが、障害のある人が店頭で仕事しているのが珍しいです」「東京で見てとても感動しました」

アメリカから:「東京ではどこへ行ってもスロープやエレベーターが設置されています」「従業員も親切にサポートしています、例えば駅に行くと、駅員が車いすの人たちを手伝っているのをよく見かけます」

一方で、東京のバリアフリーの課題について指摘する声もありました。

曹:障害がある人の移動を妨げるような物理的な障害に気づいたことはありますか
ドイツから:「電車が非常に混雑している時、特に目の不自由な方や車椅子を利用されている方にとっては、乗るのが難しくなることがある」

ポーランドから:「古い神社にはエレベーターが必要だと思う、車いすの利用者が使えない場所が多いので」

続いて、自国の状況も聞きました。

曹:あなたの国のバリアフリーの状況はどうですか
イギリスから:「かなり良いと思います」「障害のある人が使いやすいように工夫されています」「ただ古い建物が多いので、エレベーターを設置できないなど限界もあります」
UAEから:「UAEはまだ新しい国であるため発展すべきことが多いと思います、良いアイデアを取り入れて誰にとっても使いやすい環境を整えたいと思っています」

ウクライナから:「戦争で脚を失った兵士が多く、政府がようやくバリアフリー整備を始めたところです」「私の街には地下鉄がなく、バスしかありませんが、そのバスも障害者への対応が十分ではありません」

続いて1990年に「障害者への差別を禁止する法律」を制定したアメリカから来た人は…

アメリカから:「私たちの国では障害者に関する法律や規則が非常に充実しており、多くの保護措置があります」「障害者が自分のビジネスを立ち上げると、政府の優先的な契約対象となります」


また、イタリアから来たこちらの女性は、障害への理解“心のバリアフリー”について言及しました。

イタリアから:「私たちは障害者を特別だとは思っていません、多くの人は幼稚園から大学まで、障害がある人と同じ学校で勉強する経験があるからだと思います」「ヨーロッパでは頼まなくても積極的に助けてくれます、時にはそれがやりすぎに感じることもあるくらい」「日本人は、私が聞いたら親切に助けてくれますが、あまり積極的に自分から話しかけないように感じます」

(2025年12月10日放送「Wake Up 7」より)

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