新型肺炎で日本初の死者 国内で感染か
福祉・教育 - 2020年2月14日 18時30分
日本国内でも感染者が増えている新型コロナウイルスについて、国内で初めて死亡が確認された感染者の女性と、女性の親族で感染が発覚した東京都内のタクシー運転手は、共に国内で感染した可能性があり、街では不安の声が上がっています。
2月13日、国内で初めて新型コロナウイルス感染者の死亡が確認されました。厚生労働省によりますと、死亡した神奈川県の80代の女性は1月28日に倦怠(けんたい)感があるとして医療機関を受診しましたが、その後病状が悪化し、13日に亡くなりました。亡くなった後、新型コロナウイルスの感染が確認されました。女性に海外への渡航歴はなく、義理の息子である都内のタクシー運転手の男性も感染が判明しています。男性もタクシーの乗客に外国人はいなかったとしていて、厚労省は2人とも国内で感染した可能性があるとみて、感染経路の調査を進めています。
厚労省は国内での流行が広まったとは判断していませんが、日本感染症学会は声明を発表し「すでに本邦にウイルスが入り込み、市内において散発的な流行が起きていてもおかしくない状況と考えられる。今後、症例の増加に伴い、重症例が報告されることを覚悟しておかなければならない」と懸念を示しています。
東京オリンピックまで半年を切る中、14日の定例会見で東京都の小池知事は「国内の感染者の拡大を防ぐ重要な局面という認識を持っている。感染防止対策の強化と、今後想定される経済面の打撃を最小限に抑える視点を中心に対策を検討している。都議会第1回定例会開会(2月19日)に間に合わせるスピード感でとりまとめる」と述べ、感染拡大の防止に努める考えを改めて示しました。