67年前に出生取り違え…東京都に実親の調査命じる判決 男性「一日も早く探して」
福祉・教育 - 2025年4月21日 19時00分
67年前に起きた「新生児の取り違え」に対し、東京都に調査を命じる判決が出ました。取り違えられた男性は「一日も早く探してほしい」と訴えています。
1958年に東京・墨田区の都立墨田産院(現在は閉院)で出生直後に他の新生児と取り違えられた江蔵智さん(67)は、東京都を相手取って「生みの親」の調査などを求めて訴えていました。そして東京地裁は4月21日、東京都に対し調査を命じる判決を下しました。
訴状によりますと江蔵さんは1958年4月に生まれて間もなく、産院の職員によって誤って別の両親に引き渡され、育てられたということです。
あってはならない取り違えから67年の歳月が過ぎる中、江蔵さんは判決を受けて会見を開き、東京都に対して「控訴せず一日も早く調査してほしい」と訴えました。江蔵さんは「僕の願いは、両親に会いたい・知りたいということ。控訴されればまた時間がたつ。母も時間がないし、母の願いもかなえてあげたい。一日も早く探していただきたい、調査して」と語りました。
一方、東京都の小池知事は「判決が出たことは承知しているが、まだ判決内容の詳細について把握していない段階。(今後の対応は、判決の)内容を入手し、中身を精査していきたい」と述べました。