TOKYO MX > ニュース > 檜原村 “20年の実績”と“産廃反対”が一騎打ち

TOKYO MX ニュース

東京で暮らし
働く人のためのニュース番組

檜原村 “20年の実績”と“産廃反対”が一騎打ち

地域・まち - 2023年4月20日 20時10分
檜原村の村長選挙についてお伝えします。
取材した大澤記者ですお願いします。
新人と現職の一騎打ちとなっている檜原村…。

今回の選挙の争点は
元々産業廃棄物焼却場の建設計画とみていました。
村民たちが反対運動を起こしていましたが、
そうした中、先週、その建設計画が取り下げられました。
反対運動の中心にいた新人、
「計画を取り下げた」と成果を主張する現職。
最大の争点が揺らぐ中で両者は
どういった主張を訴えているのか取材しました。

都心から車で約2時間、人口はわずか2000人ほど
面積の9割が森林に囲まれた自然豊かな檜原村…。
村では去年3月産廃処理業者が所有する
人里地区のウッドチップ工場の敷地内に
一日に96トンの産廃を処理する焼却場を建設する
計画が立ち上がりました。
これに対し地元住民からは反対運動が起こります。
そして、計画の立ち上げから約1年…。
今月10日、建設を計画していた業者は
「施設の運用に必要な水の確保が難しいこと」を理由に
計画を取り下げました。

今回新人として立候補したのは、反対運動の中心人物だった
新人の吉本昂二さんです。
吉本さんは、今後同じような産廃計画が
立ち上がる可能性があると指摘し、村長として先頭に立ち
産廃建設の阻止に向け動いていきたいと話します。

吉本昂二さん:「住民と村、そして議会すべての人に
呼びかけて反対もしますし/(産廃建設が)できないように
条例を整えていきたい」
また吉本さんは、檜原村役場で総務課長を務めた経験や
反対運動で見えてきた「閉鎖的な行政」を変えたいとして、
村役場の組織改革を訴えています。

吉本昂二さん:「開かれた村政を作る。住民の声を聞く。
ウソをつかない。それを重点的に村民に呼びかけていきたい」

対するのは5期20年に渡り檜原村の行政を担ってきた
現職の坂本義次さんです。
産廃施設の建設計画については「自身が業者に村の水源を
使わせないようにしたことが計画の取り下げにつながった」と
成果を主張した上で これ以上議論を重ねる必要は無いと話します。

坂本義次さん:「だって白紙になったのにこれ以上(議論)する必要あるの?/
終わったんだから、これからはだからこそ政策を訴えてどっちを選びますかと」
その上で、坂本さんは村の資源を最大限に活用することを訴え、
林業を盛り上げることで雇用の創出を行い、
村の活性化につなげたい考えです。

坂本義次さん:「この多摩産材と言われる。
檜原村は93%が山だから、この木をいかに生かすか。
それを(他企業などと)連携することによって
檜原は大きく変わるんだろうと思う」

檜原村長選は23日に投開票が行われます。

地域・まち