八丈島、台風被害から3カ月…全世帯の水道代無料に 倒木撤去追い付かず
地域・まち - 2026年1月9日 21時00分
東京・伊豆諸島の八丈島は、2025年秋の台風22号・23号によって大きな被害を受けてから3カ月がたちました。復旧が続く中、新しい年を迎えています。
島の漁師の中には「(去年は)1カ月近く船が出ず、堤防で毎日釣りをしていた。釣った魚を皆さんに、船が出ないので島民も食べられず、僕の釣った魚や周りが釣った魚を島の人にあげたり渡したりすることが多かった。乗る船が決まったので、今年はその船で大漁祈願という感じ。安全祈願と大漁を願って今年は頑張ります」と話し、新年に気持ちを新たにする人もいました。
一方で、島には現在も台風の爪痕が色濃く残っています。3カ月が経過した今でも建物の骨組みなどが歩道側に倒れ、道をふさいでしまっている場所も見られます。島では水道などのライフラインはおおむね復旧しましたが、道路や家屋などの復旧作業は島の各所で続いています。特に台風による倒木の撤去作業は思うように進んでいません。
ボランティアの派遣などを行う八丈町社会福祉協議会によりますと、現在、島民からの依頼で最も多いのが倒木の撤去で、ボランティアによる撤去作業に頼らざるを得ないといいます。住民の中には「一度(自宅の)屋根をやられた。いま修理中。そこへまた木が倒れてきたら怖いと思い、ボランティアをお願いした」と話す人もいました。
こうした状況を踏まえ、八丈町では2025年12月の一般会計補正予算で、災害復旧の費用としておよそ8億円の予算を編成し、また、全世帯・事業者に対して1月から3月までの3カ月間の水道使用料を全額負担するなど、生活への支援も続けています。
現状について八丈町の山下奉也町長は「財源が限られている中、全てはできていない部分もあるので、今後、町独自の施策がどの程度できるか。夏までには住民生活がある程度安定できるようスピード感を持ってやりたいが、そういう中で本当に厳しい予算繰りになると思う」と話しています。
東京都の小池知事は1月9日の定例会見で、被災した島しょ部の支援について「応急措置の部分と、これからも安心安全に暮らしていける島、今回被害が相次いだ八丈島もそうだが島しょ部をどうしていくのか。こうしたことも来年度予算も含めて考えたい」として、都として引き続き取り組む考えを示しました。
<東京都新年度予算案 知事査定始まる「東京の未来切り開く予算を」>
東京都の新年度=2026年度予算を巡っては、9日から予算案の最終判断が下される知事査定が始まりました。この中で小池知事は「東京が持つポテンシャルに今まで以上の投資を行い、わが国の大きな成長につなげていきたい。世界で1番の都市・東京を目指して、東京の未来を切り開く予算を作り上げたい」とあいさつしました。
知事査定は新年度予算案の編成に向け、都の各局の予算要求と財務局査定の結果について知事が最終的に判断するもので、1月16日まで行われます。
東京都によりますと一般会計の各局の当初要求額は合わせておよそ9兆3155億円でした。その後、財務局が事業内容を見直し、700億円ほどを積み増し、およそ9兆3819億円となりました。新年度予算案は知事査定を経て1月30日に発表される予定で、2月に開かれる都議会定例会に提出される見通しです。