日本橋の魅力をロボットがガイドするツアー パイロットは障害者「明るくなった」
地域・まち - 2025年9月26日 19時00分
東京・日本橋エリアの魅力をロボットが教えてくれる、新たなガイドツアーが始まっています。ツアーの参加者は肩に小さなロボットを乗せ、会話しながら街の魅力を案内してもらい、散策できます。
日本橋の名所を案内してくれる、分身ロボットの「OriHime(オリヒメ)」は高さおよそ23センチ、重さは700グラムほどで、9月から始まったガイドツアーでは参加者の肩に乗り、福徳神社や、ランドマークとなっているコレド室町にある金箔を使った伝統工芸品店など、日本橋の魅力を教えてくれます。
遠隔で操縦するパイロットはALS=筋萎縮性側索硬化症など重度の障害がある人や、さまざまな事情で外出が難しくなっている人たちです。日本橋について勉強するだけでなく、外国人観光客にも対応するため英語のレッスンも受けるなど、トレーニングを重ねています。
ツアー参加者は「江戸桜通りを見て楽しんだり、ガイドさんとの楽しみもいっぱいある」と話し、分身ロボットを操るパイロットも「なかなか生身で桜を見に行くことが難しいメンバーが多いので、ガイドをしながら肩を借りて、一緒に景色を楽しめることはすごくありがたい」と話しています。
多発性硬化症で体が思うように動かず外出できないというパイロットの「りばーじゅ」さんは現在、日本橋にある分身ロボットカフェで店員としても働いています。りばーじゅさんは「以前は家で1人でじっとしていたが、海外や日本人の方とロボットを通じて話ができて、性格がだいぶ外向きに、明るくなった気がする。私たち以外にも外出できない人はたくさんいる。それがきょうみたいな機会をきっかけに一般的になっていけば、外出できない困難者も働いて社会参加でき、日本全体が豊かになっていけばいいなと思っている」と話していました。
ロボットが案内してくれる日本橋のガイドツアーは週に4日、予約制で開催されています。