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池袋暴走事故から4年 〜進む社会のその先に 車大国ドイツ 自動運転の最全線は 自動車庁長官に独占インタビューも

ビジネス - 2023年4月28日 20時30分
5日間にわたってお伝えしている「池袋暴走事故から4年進む社会のその先に」最終日のきょう(27日)は、車大国・ドイツの自動運転の最新事情をお伝えします。今回、私はドイツで世界的な自動車メーカー・メルセデスベンツの開発センターを訪れ、最新の自動運転の技術を取材してきました。また自動運転レベル4の公道での走行を認める法律を、世界で初めて承認したドイツの自動車庁長官への独占インタビューが日本のテレビ局として初めて許され、自動運転技術で変わる車社会について伺ってきました。

面積は日本と同じぐらい、人口は日本の約3分の2というドイツ。BMWやメルセデスベンツ、フォルクスワーゲンなど世界的な自動車メーカーが多くある車大国です。私はこの日、ミュンヘンから電車で約2時間、バーデン=ヴュルテンベルク州にあるシュツットガルトを訪れました。

「シュトゥットガルト郊外にあるメルセデスベンツの開発センターに来ています」

日本でも人気の高いドイツ車メルセデスベンツで自動運転の開発に携わる上級エンジニアに直接、インタビューすることができました。

メルセデス・ベンツ担当者:
「高度に自動化された運転中は映画を見ることもできるし、インターネットを見ることもできます」こちらは、去年ドイツで販売が開始されたレベル3の自動運転システムを搭載した最新の車です。レベル3では、高速道路を走る際に一定の条件の下、自動運転で走ることができます。ドライバーは映画を見たりゲームができたりと、走行中にハンドルを握る必要はありません。

車には30以上のカメラやセンサーが搭載され、交通の状況や障害物などを逃さず感知することで、安全な自動運転を実現させています。さらに…

日本で今月、解禁された公道での自動運転・レベル4はドイツで日本より約1年早い、去年5月に、世界で初めて法律で承認されています。

メルセデス・ベンツ担当者:
「レベル4のトピックとしてAIのパークパイロットを搭載していて、自動運転で駐車スペースを探してくれるシステムで、その間にドライバーは空港に行くことも可能です」

レベル4ではドライバーが運転席から離れることができ、自動で駐車することも可能だということです。

メルセデス・ベンツ担当者:
「これらはすべて、ベンツが強調するテーマであり、運転中にお客様に付加価値を提供するポイントなのです」
「財産である時間をドライバーに返す」

この考えのもとで自動運転技術のさらなる発展を目指しているそうです。今後、車で移動する間の、時間の使い方が大きく変わる可能性を秘めていることが実感できました。そして今回、ドイツの自動車庁長官、日本でいう国土交通大臣にあたるダム長官に日本のテレビ局として初めて独占インタビューすることもできました。

自動車庁長官:
「法的基盤の法整備ではドイツが世界をリードしています」

世界で最も早く公道での自動運転・レベル4を解禁したドイツ。世界の自動車産業を今後もリードしたいという強い思いがあるようです。

自動車庁長官:
「試験運用を超えたより広い範囲でレベル4の技術を流通させるための基礎を築きましたなぜなら産業拠点としてのドイツにとって自動車分野の新技術の最前線に立つことは実に重要なことだからです」

車大国ドイツが描く自動運転の未来とは…

自動車庁長官:
「自動運転で交通のあり方が変わるでしょう」
「交通のインフラを分析することができるようになると思います」
「また死者、事故の数を減らすのに役立つ重要な要素になると思われます」

川上さん:自動運転において 日本は高齢者の運転が問題、安心安全を国民が得る効果があるので 日本はもっと力を入れていっていいなと感じた。高齢者が運転をすることを前提にして どういゆうふうに安全を確保するかが重要

今週、5日間にわたってお伝えしてきた特集、「池袋暴走事故から4年進む社会のその先に」事故遺族の松永さんは事故の直後から免許返納とそれに伴う移動手段の問題を指摘しています。そして「完全自動運転が実現すれば事故のない社会を作ることができるはずだ」とも話しています。今回、松永さんのこういった車社会への問題提起と将来への期待を皆さんに伝えたいと思い、5つの特集を放送しました。改めて我々を取り巻く車社会や交通安全について考えてもらう1つのきっかけになればと強く思います。

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