東京メトロが東証に上場 時価総額は1兆円超、初日終値は1739円
ビジネス - 2024年10月23日 19時00分
地下鉄を運営する東京メトロが10月23日、東京証券取引所の最上位「プライム市場」に上場しました。初値は1株1630円となり、売り出し価格の1200円を上回りました。
この上場は2018年の「ソフトバンク」以来およそ6年ぶりの大型案件で、東京メトロは高水準の利益を誇る鉄道を軸に、不動産など事業の多角化を進めます。初日の取引を終え、東京メトロの山村明義社長は「当社自身は、一層の経営改革を実現していくための基盤づくりだと思っている」と語りました。
上場した東京メトロの株式の終値は1株1739円となり、初日の取引を終えた時価総額は1兆円を超えました。また今回の上場に伴い、発行済み株式の保有割合は国がおよそ26%、東京都がおよそ23%となりました。株式売却による収入の使い道について、東京都の小池知事は「さまざまな観点から充実していくことになると思う」と述べました。
<国の売却収入は「東日本大震災の復興財源」に では、東京都の売却収入は?>
今回の上場によって、これまで国と都が保有していた株式のそれぞれ半分が売り出されました。今回の株式上場によって、国の株式売却分はおよそ1860億円と見込まれていて、この収入は東日本大震災の復興財源に充てられることに決まっています。一方、東京都の株式売却分はおよそ1620億円と見込まれますが、都の担当者は「用途に関しては最終的な収入金額を受け、都の財政需要も踏まえつつ今後検討していきたい」としていて、具体的な時期は未定であるものの、今年度内にも方針を決めたいということです。