もうすぐ開幕…堀潤が見た「大阪・関西万博」 “世界の未来”支える新技術の影で課題も
文化 - 2025年4月9日 19時00分
4月13日から大阪市此花区で始まる「大阪・関西万博」が一足早く9日、報道陣に公開されました。TOKYO MX『堀潤 Live Junction』キャスターの堀潤も現地で取材しました。リポート内容は動画でご覧ください。
日本として20年ぶり、大阪としては55年ぶりの万博の開催となる大阪・関西万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに160以上の国と地域、国際機関が参加します。
各国の文化や世界の最先端技術に直接触れることができ“時代を映すかがみ”ともいわれる万博の会場でまず見えてくるのが、会場のシンボルとなっている「大屋根リング」です。高さ12メートル・全周およそ2キロで、3月には最大の木造建築物としてギネス世界記録にも認定された“会場の顔”です。木の香りも漂うゲートは日本を感じさせる風情もあります。堀潤は「出来上がってみると確かに迫力もある。木々が東北からも寄せられ、さらに高い日本の技術力でこうした建造物ができたことはとても希望を感じる。だからこそ、これが万博終了後に壊されてしまうのはもったいない感じがする」と感想を語りました。また「完成度の高い建造物なのは間違いない。特殊なコーティングもしてあり風雨にも耐えるということだが、よく見てみると少しずつ黒ずんでいたり、所々で木がめくれ上がっているところもあり、耐久性はどうなのだろう。万博終了後に木材を再利用するという計画もあるが、果たしてそれがどこまで実現性があるのかというのも検証課題の一つだろう」と指摘しました。
リボーン(Reborn=生まれ変わる)をテーマとした「大阪ヘルスパビリオン」では、これからの私たちの健康に関してのデータなどを社会でどのように共有し活用していくのか、最新の技術が展示されています。
2024年6月に大阪府の吉村知事と訪れた時はまだ、その全容は見えていませんでした。当時、吉村知事は「2050年の都市に紛れ込んだらどうなるのか、ここで展示していく」と語っていました。完成したパビリオンを見てみると、1970年の大阪万博で話題を呼んだ「人間洗濯機」の令和版や、iPS細胞から作製した心筋シートや培養肉なども展示されています。また、血管や骨格など7つの項目を測定すると“25年後”を予測した自分の姿が表示される「カラダ測定ポッド」も注目展示の一つです。測定に基づいた47歳・堀潤の「カラダ推定年齢」は51歳でした。そして25年後のアバターも作成されました。こうした展示から、未来の健康維持のために何をすべきか考えるきっかけにもなりそうです。
また、会場の東側に位置する「日本館」は、ホスト国として世界の来場者を迎え入れます。建物全体や館内では、循環型・持続可能な生命の営みを提案しているということです。微生物の働きでごみが分解され水へと姿を変えるプラントエリアや、さまざまな社会課題を解決する鍵となる「藻」に着目した展示、2000年に日本の南極観測隊が発見した世界最大級の火星の石なども展示されます。
万博会場内では国や自治体だけでなく多くの企業も独自のテーマを掲げ、新たな技術や産業の魅力を発信しています。その一方で開幕が迫る中、課題も残されています。会場内には建設途中の海外パビリオンが数多くありました。9日の報道公開では、自前建設型の海外パビリオン=「タイプA」の47カ国・42館のうち、参加したのは26館にとどまりました。