都選管 都知事選ポスター掲示の異議「棄却」/Metropolitan Election Commission dismisses objections to poster display.

(都政 - 2024年08月22日 20時00分)

都知事選挙のポスター掲示をめぐって選挙の無効を求めた異議申し立てについてです。東京都選挙管理委員会が申し立てを退ける決定をしていたことが分かりました。 都知事選をめぐっては過去最高の56人が立候補しましたが都選管は掲示板の枠を48人分しか準備していませんでした。そのため、48人を超えた49番目以降に立候補を届け出た8人の候補者は掲示板の枠の外にクリアファイルで固定し、ポスターを掲示するよう求めていました。選挙後、候補者らが都選管の対応に対し、「選挙の公平性が奪われた」として異議を申し立てていました。都選管は得票数などを根拠に「枠外の掲示が当落に影響を与えた可能性はない」などとして、19日付で4件の申し出を棄却しました。また、申し出の期限を過ぎていたとして1件が対象外となっています。都選管によりますと、結論が決まっていない申し立ては2件残っているということです。 ///// 先月の都知事選をめぐる今回の問題について改めて整理します。先月行われた都知事選には、56人が立候補しましたが、選挙ポスターを貼る掲示板は、48人分の枠しかなく、都選管は、入りきらなった8人について、掲示板の枠外に、クリアファイルで固定し、ポスターを貼るという運用にしました。 これに対し、元候補者らが、「公平性が奪われた」として、選挙の無効を訴える異議申し立てを都選管に行っていました。これに対し都選管は、今月19日に異議の申し出を棄却しました。 候補者が公開した資料によりますと、棄却した理由について都選管は、次のように説明しています。ポスター掲示が枠外となった8人の中で、最も得票数が多かった、ひまそら氏が11万196票で、ひまそら氏が当選した小池氏を上回るためには、280万票以上が必要ですが、ひまそら氏のポスターが枠内に貼られていたとしても、これだけの得票を得る可能性を示す事情は見当たらないとし、掲示板の問題が、選挙結果が変わる可能性があったとは言えないことが明らかだとして、異議を棄却したとしています。今回の都選管の判断について、選挙制度に詳しい、 日本大学法学部の安野専任講師は、「都知事選をやり直さないという都選管の判断は妥当だが、選挙結果が変わるかどうかの有無だけで判断をしている。運用の問題は、今回、言及していないので、今後、しっかりと検証してほしい」としています。 都選管は、今回の棄却について、早ければ来週にも内容などを公表するとしています。

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