区内で建設計画進む中… 江東区が「データセンター建設」に特化した対応方針

(地域・まち - 2025年04月08日 19時00分)

東京・江東区は4月から、データセンターの建設に特化した対応方針の適用を始めました。背景には、区内で相次いでいる大規模なデータセンターの建設計画もあるのではないかとみられます。 江東区塩浜のマンションの前にある敷地面積4820平方メートルの土地で建設が進んでいるのは、高さ31メートルの「データセンター」です。 データセンターはデジタル化が進む中、膨大な情報を管理しサーバーやネットワーク機器を適切に管理・運用するため、世界各国で需要が急速に高まっています。総務省がまとめた情報通信白書によりますと、日本のデータセンターサービスの市場規模は2022年に2兆938億円でしたが、2027年には4兆2000億円近くに達すると見込まれています。 今後もデータセンターの増加が予測される中、江東区は4月からデータセンター建設に特化した対応方針の適用を始めました。江東区の大久保朋果区長は「近隣住民から生活環境への影響について不安の声が寄せられている。現在の法規制では難しい側面もある中、区としてできることとして対応方針を決定した」と説明しました。 方針では、これまでの建築計画では90日前となっていた標識の設置義務を120日前にすることや、空調室外機などの位置を明示させ、近隣住民に対する配慮事項を明確にさせることなどが盛り込まれています。また、条例などの制定の必要性を検討していくことも記されました。 江東区内のデータセンターを巡っては、現在、塩浜で進む建設のほかに千石3丁目でも建設計画が持ち上がっています。マンションから20メートル離れた駐車場となっている場所に、高さ50メートルのセンターが建設される計画です。マンションの住民の1人は「2月16日にデータセンターの事業主代理人から説明会があったが、話し合いにならない。質問に対してまったく要領を得た答えが得られない。住民も何がなんだか分からない感じで不安だけが残っている」と話しました。 これまでに事業者側から住民説明会は開かれたということですが、住民たちはデータセンターは“未知のもの”であるとして、区が新たに示した対応方針によって事業者からより丁寧な説明が行われることを期待しています。このマンション住民は「私たちが江東区役所に行って、建築課などに相談に行ったが、けんもほろろだったので、ちょっと動いてくれたかなと思っている」と話しました。

https://s.mxtv.jp/mxnews/amp/mxnews_46513120.html

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