食事に不可欠「箸」が日本独自の進化!【TOKYO LENS】
外国人記者の視点で日本の魅力や課題をお伝えする『TOKYO LENS』です。取材したのは中国出身で日本語、中国語、英語を話す報道部の曹蒙記者です。今回のテーマは日本の食事になくてはならない「箸」です。 箸は一説によりますと中国発祥だといわれていて東アジアを中心に使われているのですがその中でも日本では食文化に応じて独自の進化を遂げていました。日本の食卓に欠かせない食器・箸…普段箸を使わない外国人に日本の箸文化について聞いてみると… 曹蒙:「箸を使う日本の文化についてどう思いますか」 アメリカから:「箸を使うのは本当にすごいスキルです。日本の皆さんは誇りに思っていいと思います」 アイルランドから:「日本に来て初めて箸を使いました」 曹蒙:「どうでしたか」 アイルランドから:「難しかったです。使い方にコツがいりますね」独特である・使いこなすのが難しいなどの意見が… そもそも箸の起源は一説によりますと中国だといわれていて東アジアを中心に広まりました。日本の箸の特徴について専門家に聞いてみると… 専門家:「日本の箸は箸先がとがっていて細くて、手に合うように短くなっている。伝統的な和食って細かいものがいろいろ、お豆をつまんだり、ひじきの煮物とか。そういう繊細なお料理にも適していてうまくつまめるようになっています」 和食に対応して繊細な使い方ができるよう独自の進化を遂げたといいます。日本の箸を詳しく知るため中央区にある箸専門店を訪れてみると… 曹蒙:「こちら、壁一面にずらりと箸が並んでいます。多種多様な形や色の物が取り揃えられています」 この店で取り扱っている箸は常時3000種類以上。用途に応じて太さや素材、形状が異なります。 店員:「例えば、特化してるお箸ですと焼き魚が食べやすいお箸」 曹蒙:「細いですねこの先の部分」 店員:「これは箸先が細いので、焼き魚の骨など細かいものもつまみやすいお箸になっています」 曹蒙:「このくらいの細さの箸は初めてです」 実際に使ってみると… 曹蒙:「小さいものでもつまみやすいですね。全然滑らなくて使いやすいです」 他にも、先端が平べったくなっていてどんぶりでご飯をかきこむのに適した箸や持ち手が凸凹していて手になじみやすい設計の箸などもあります。日本の箸がこれほど多様化している理由について店の人は、日本人があらゆる食事シーンで箸を使うことが影響していると話します。 店長:「アジアではいろんな国でお箸を使っているかと思うんですけど、日本(だけ)が食事をお箸だけで完結することができる。例えばつまむ、割くであったりとか、麺類もつまむことができる。使いやすさでもそうですし、食材に合わせてお箸を選んでみても面白いかなと思いますね」 そんな日本の箸は海外からの人気も高く店を訪れる客のおよそ4割が外国人だということです。その魅力について聞いてみると… オーストラリアから:「箸はとてもシンプルで使いやすいと思います。いくつもの道具を使い分ける必要がなく、使い終わったら箸だけを洗えばいいので楽です」 インドネシアから:「インドネシアではシンプルで安価なお箸しか使いません。だからここでこんなにたくさんの種類のお箸を見られるのは驚きでした」 独自に箸文化が発展する中で日本で生まれた箸もあります。それが…割り箸です。割り箸は江戸時代に酒樽を利用して作られたのが始まりといわれています。 専門家:「誰も使ったことのない新品の箸でおもてなしができるのではないかという、もてなす気持ちから作られたという説があります」 使い捨てのため環境に悪いイメージを持たれやすい割り箸。しかし、千代田区の割り箸専門店によりますと実はとてもエコな製品だといいます。 店員:「割り箸は日本では端材・間伐材を利用して作っています。特に森林の間伐をしていかないことには森林はまた再生・育成されないですよね。環境に貢献しているのが割りばしだと思います」環境への配慮と「おもてなし」の心が生んだ日本ならではの製品です。 曹蒙:「日本の食事に欠かせない『箸』食文化に応じて独自の進化を遂げていました」 (2025年2月28日放送「おはリナ!」より) 【番組HP】https://s.mxtv.jp/variety/oharina/ 【X(旧Twitter)】@oha_rina 【インスタグラム】@oharina_mx
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