豊島区 問われる高野区政「継承の是非」

(地域・まち - 2023年04月17日 20時30分)

2月に区長が亡くなった豊島区の区長選挙について詳しくお伝えします。 24年続いた前職の「区政継承の是非」を4人の新人候補が訴え、争う構図となっています。継承か刷新か、新たなリーダーの舵取りが問われています。 都内有数の繁華街である池袋を有する一方、閑静な住宅街という一面も持つ豊島区。6期24年務めた前職の高野区長は、財政破綻の危機や「消滅可能性都市」の指摘を経て、池袋駅前の再開発や、「こどもと女性に優しい街づくり」を目指してきました。 今回の選挙の争点の1つが、高野区政の継承の是非です。 「24年間、豊島区政、重責を担っていただきました高野区政をしっかりと継承すること」 高野区長に後継指名され、出馬したのが前副区長の高際みゆきさんです。自民・公明・都民ファーストが推薦するほか、小池知事も応援に駆け付け、高際さんが都の職員時代に2年間、秘書担当部長として共に歩んだ親密さをアピールしています。 「高際さんを手際のいい高際さんと覚えていただいて結構でございます」 高際さんは、「出産や給食費の無償化」などの政策を掲げ、豊島区初の女性区長を目指します。 「継承をしっかりしながらもいかに発展させていくかという一緒に課題に向き合ってきたことをしっかりと受け継いでやっていくプラス私としてどうしていくかを訴えていきたい」 「今回の選挙は新しい豊島区を作るのか作らないのかその選択をする選挙です」 立憲民主、共産、れいわが支持する神沢かずたかさん。 「周辺では10の区がこの4月から小中学校で給食費無償化しています。始められなかった豊島区変えなければならない新しい豊島区つくらなければなりません」 新聞記者として、高野区政の取材経験がある神沢さんは、区を変えるにはまず区の組織体制の見直しが必要だとして、幹部職員の男女比平等や区長の退職金カットなどを訴えています。 「コロナ禍で社会生活はガラッと変わっただからこそやはりやることも変わっていかなくてはならない今までを否定するわけではなく今までの土台の上にさらに 新しい豊島区を乗せていくつもりで取り組んでまいります」 5期20年にわたり、豊島区議会議員を務めた永野裕子さん。 「地元から当事者の声をしっかりとあげていく地域のリーダーの役割の重要性を思うからこそ私は今回厳しい戦いに向かいます」 2児の母でもある永野さんは妊娠時から産後まで子育て家庭への切れ目の無いサポートを目指すと共に、行政書士の資格を活かし、行政手続きのデジタル活用などを訴えています。 「これまで高野区長とは一緒に豊島区の困難を乗り越えてきたという責任もあると思うので新たな時代の行政の仕組みを作り直すことも大事だと思っています」 豊島区で暮らして71年、区民の声を活かす区政を目指す不動産管理業の鈴木和夫さん。 「これから豊島区を担っていく小さいお子さんを育てなくてはいけない その第一に給食費(無償化)をとにかくやりたい」 保育園・幼稚園などに対する区独自の補助金の創設や区民が参加できる区議会の実現に加え、長年、続いた高野区政の刷新を訴えます。 「本当に脱却だね区民目線に戻さないとだめですよまず古さを変える新しいものをつくるそういうことです」 24年ぶりの新たな区長の誕生へ。豊島区長選挙は23日に投開票です。

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