昭島市 中1自殺 第三者委がいじめとの関係認める 遺族「結果変わっていたかも…」

(福祉・教育 - 2023年11月29日 20時05分)

2017年に昭島市の中学1年生の女子生徒が自殺したことをめぐり、市の第三者委員会がきょう(29日)いじめとの因果関係を認めた報告書を公表しました。遺族は「SOSに対応していたら結果は変わっていたかもしれない」とコメントしています。 第三者委員会がまとめた報告書では女子生徒の同級生グループがSNS上で女子生徒に対し悪口を言っていたことや交友関係の悪い噂が流すなどのいじめがあったうえで、「自殺との因果関係があった」と結論付けました。また、第三者委員会の報告書では学校側の対応に問題があったと指摘し、昭島市内の公立小中学校と教育委員会に対しいじめ対策が機能するよう体制づくりを求めました。この報告書を受けて、遺族の母親のコメントを代理人弁護士が発表しました。 「娘が発したSOSのサインに学校や教育委員会が対応をしていたら結果は変わっていたかもしれない そう思うと悔しさや悲しさで苦しい気持ちになります二度と同じような事件が起こらないように対応してほしいと思います。」 ///// 第三者委員会は「いじめ」が「自殺」との間に因果関係があったと判断しました。 ではまずどういった部分がいじめだと判断されたのか女子生徒の人間関係についてです。女子生徒が入っていない複数人のLINEグループで女子生徒に対する愚痴が書かれていた。そして「三股をしている」「ぶりっ子」などといった噂を流されるなどこれらいずれに関しても女子生徒本人が把握をしていて、第三者委員会としては「精神的苦痛を受ける行為にほかならない」と「いじめがあったものと認定」しました。そうしたなかで女子生徒は懸命に学校側にSOSを訴えていました。いじめに関するアンケートで、「あなたは現在、悪口を言われたり暴力を振るわれたりしている」という質問に「ある」と記載していました。 また生徒会の役員選挙がなされた際には、立候補している生徒のグループにさけられ、無視されていた経験から「きちんとあったことを話したい先生方にもわかってほしい」とアンケートで訴えていました。 しかし学校側は詳細な聞き取りを行なっていませんでした。 第三者委員会によりますと学校には「いじめ対策委員会」はあったものの、他の業務と兼務だったことなどもあり、学校全体として組織的にいじめを捉えてその対策を協議する場が十分ではなく、学校側に数多くのSOSを受け止める体制があれば自殺という選択を防止できた可能性はあるとしました。 第三者委員会は市内の学校や教育委員会に対していじめを予防する体制として実質的に機能するいじめの把握や見守りの視点といった体制が取れるよう改善を求めています。

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