水難事故の多発受け…東京都がライフジャケット使用・啓発の会議/Tokyo Government Holds Conference to Promote Life Jacket Awareness
(都政 - 2024年09月19日 20時00分)
東京消防庁管内では海や河川で発生する水難事故に伴う救急搬送者が過去5年間で281人に上り、そのうち死亡または重篤となった人がおよそ6割を占めています。毎年高い水準で水難事故が発生しているとして、東京都は対策に向けた会議を開きました。 都庁で9月19日に開かれた会議は水辺で遊ぶ際のライフジャケットの着用や安全な使用に向けた対応策を検討するもので、大学教授や東京消防庁の職員などが参加し、周知の方法や販売の在り方について話し合われました。会議では委員から「水難事故が増える夏の時期に合わせた啓発」を求める声や「着用によってどう命が守られたのか、好事例を活用すべき」といった意見が出されました。 都は継続的に会議を続ける方針で、2025年3月にも具体的な取り組み策をまとめたいとしています。 <水難事故 ライフジャケットによる防止率は?> 今年の夏も水辺での事故を耳にすることが多くありました。東京都庁で開かれた会議で報告された「ライフジャケットの着用による死者・行方不明者数の変化」を見てみると、ライフジャケットの必要性が伝わってきます。 東京消防庁管内で過去10年間の「遊泳中」と「磯遊び中」に起きた水難事故の件数を見てみると、ライフジャケットの着用率は遊泳中に4.2%、磯遊び中に1.8%で、非常に低いことが分かります。また、事故で死亡、または行方不明になった人の数を比較してみると、ライフジャケットを着ていたことによって、遊泳中で21%減、磯遊び中では32%減らすことができています。ただし、そもそもライフジャケットの着用率が非常に低いことが課題となっていて、どのような取り組みを進める必要があるのか、会議での議論が大きな鍵となりそうです。
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