三鷹市 最新技術で部活の熱中症を防止へ(中学校で2か月検証)/敷波気象予報士解説(週末再び危険な暑さに)
熱中症対策教育現場でも大きな課題となっています。日本スポーツ振興センターの最新の調査によりますと、全国の中学・高校で2021年度には2285件の熱中症が報告されていて、そのうち6割近くが運動部などの部活動で起きているということなんです。こうした部活動での熱中症を防ごうと、三鷹市の中学校で最新技術の対策グッズを使った取り組みが始まっています。 三鷹市は今週からウェアラブル機器のメーカーなどと共同で、部活動の時に熱中症のリスクを減らすにはどうしたらいいのかを検証する調査を始めました。三鷹市の4つの市立中学校で様々な部活動に所属する生徒約400人を対象に、熱中症を防ぐための最新の製品や体に装着する端末を貸し出し、約2ケ月にわたり検証します。生徒はまず、部活動の前に温度を10℃に保つ「蓄冷材」を握って手のひらを冷やします。開発したシャープによりますと運動前に冷やすことで体温の上昇を抑制する効果が期待されるということです。 陸上部 2年生「なにも持ってない状態よりもすごいクールダウンしてる感じがありますね。」「固体のままでも全然痛くないし、ジェル状になっても、そのまま冷たさがあるので、とてもよい。」 また、生徒たちが腕に装着した端末は体温の上昇を感知できるもので、部活動中に得られたデータは練習内容による熱中症のリスクの分析に役立てられます。さらに…この端末は熱中症の危険があると知らせてくれる機能も備わっているため、アラートを受けて練習を中断した生徒も…。 テニス部 1年生:「普段ならそのまま運動してたけど、これがあったことで休憩したほうがいいんだなというサインが分かっていいかなと思った」 三鷹市の教育委員会は今回の調査結果を学校における部活動の熱中症対策に反映させていく方針です。 ///// あさって(15日土曜日)から学校は3連休ということで、部活動にはげむという子どもたちも多いと思います。 その3連休は40℃近くになるところがありそうです。この先の最高気温を見ていきますと… (16日)日曜日から、(17日)月曜日・海の日をピークに都心で38℃、練馬は39℃などと体温越えの危険な暑さとなりそうです。おそらく関東はこの週末にも梅雨明けとなるのでは、とみています。 部活動に参加する場合は、万全な熱中症対策をお願いします。 どうしても炎天下に外出しなければいけないこともありますので、そんな時に避けてほしいルートがあるんです。真夏の正午に歩いていて最も危険なのは、幅の広い、東西方向の道路の、「北側の歩道」なんです。 こちらは環境省がシミュレーションツールを使って計算した気温33℃の都心部での歩行者が受ける熱の量を表したものです。この東西方向に伸びる大通りの北側が特に赤くなっていますよね。南側から太陽の光がきますから、建物の影がかからない北側の歩道が温まりやすく、路面からの照り返しの熱も大きくなります。 こんなに差が出るものなんですね。そうなんです。この北側の歩道がどれだけ暑いかといいますと、6畳の部屋で1000ワットのストーブを10台使用するのと同じくらいの熱を受けるんです。 大事なことは外出する時は日陰を選んで歩くようにするということです。他にもですね、日陰が無くても、街路樹の側やアーケードの中ですとか、最近増えているミストシャワーのある所を選んで、熱中症のリスクを下げるようにしてください。北側の歩道以外にも、日影のない大きな駐車場ですとか密集した住宅街というのも熱中症のリスクが高い環境になりやすいので、車の中、家の中にいる場合でも冷房は忘れないようにしてください。
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