初の「カスハラ防止条例案」実効性を求める意見も… 都議会の委員会で審議

(都政 - 2024年09月27日 20時00分)

客が理不尽な要求をする「カスタマーハラスメント」の防止に向けた東京都の条例案について、都議会の委員会で審議が行われました。議員からは「努力義務だが、全ての職場に浸透させてほしい」と、実効性を求める声が上がりました。 東京都は現在開かれている都議会の定例会に、成立すれば全国で初となる「カスハラ」を防止するための条例案を提出しています。条例案には防止に向けた顧客や事業者などの責務を明記しますが、努力義務で、罰則の規定は設けていません。 9月27日に開かれた条例案を審議する都議会・経済港湾委員会では、出席した議員から「全ての職場で浸透してほしい」と、実効性を高めるよう求める意見が出ました。自民党の発地易隆都議は「すでに法制化されているパワハラやセクハラと同様に罰則はなく努力義務ということだが、全ての職場にしっかりと浸透するよう、行政の後押しを求める」と発言しました。また、議員からはパワハラやセクハラなどさまざまなハラスメントがある中で、カスハラに特定する必要があるのかと理念を問う質問も上がり、都の担当者は専門家の見解を基に「精神面などに影響を与えるため深刻で、法的な対応が必要」だと説明しました。 カスハラ防止条例案は10月2日の委員会で採決されます。

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