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映像制作の仕事をするには?
仕事の種類から将来性まで詳しくご紹介

2022年12月26日 更新


映像制作の仕事の種類は、どのような映像を作るのかによって異なります。

制作する主な映像ごとに、関わる人の職業とその概要を表にまとめてみました。

制作する映像 職種 職業 概要
映画 企画・撮影 脚本家 ・脚本を制作する人でシナリオライターとも呼ばれる
演出家 ・照明、音楽、舞台装置、演技指導などの演出をする
撮影監督 ・カメラワーク、色彩や照明の調整などを行い映画カメラマンとも呼ばれる
映画監督 ・映画制作の総責任者
技術 美術 ・映画のセットや小道具を作る
照明 ・照明機材を用いて出演者の魅力を引き出すライティングを行う
音響 ・音響機材を用いて音響全般の技術的なサポートを行い「PA」「音声」とも呼ばれる
映像・音楽 アニメーター ・動画の原画を描く「原画」と原画と原画をつなぐコマの絵を描く「動画」に分かれる
CGデザイナー ・2次元(平面)や3次元(立体)のCGを作成する
サウンドクリエイター ・DTMソフトを用いて映画音楽を制作する
テレビ番組 テレビ局・制作会社 プロデューサー ・番組制作の責任者で制作統括とも呼ばれる
ディレクター ・番組制作現場における責任者
放送作家・構成作家 ・映像や番組の構成や流れを書いた台本を制作する
AD ・ディレクターの指示のもと番組の演出プランを実現するためのリサーチ、道具の発注、取材先との連絡調整などを行う
映像編集 ・さまざまな映像素材からどれを使うかを選択し効果音、ナレーション、文字やテロップなどを挿入する
YouTube動画 クリエイター YouTuber ・動画投稿プラットフォームのYouTubeに動画を投稿し、広告、グッズ販売、イベント開催などで収入を得る

よく視聴される映像ごとにその制作に関わる主な職業を並べてみましたが、他にもさまざまな職業の人が仕事をすることで1つの作品が生まれることを覚えておきましょう。


映像制作の仕事に向いてる人とは、どのような特徴を持つのでしょうか。

3つご紹介します。

映像が好きで客観的に見ることもできる人

映像制作の仕事をするなら、映像自体を好きであることはもちろんですが、その映像が作られた目的に合っているか、流行りを取り入れることができているかなど客観的に分析できる力も必要だと言えます。

映像が好きで客観的に見ることもできる人が映像制作に携わることで、映像を視聴する人のニーズに合った映像を創ることができるでしょう。

独創力のある人

独創力とは他人の真似をせず、オリジナルの考えで新しい物事を創り出す能力のことを指します。

独創力のある人は次のような特徴を持ちます。

  • 自分に自信がある
  • 仕事における自分の専門分野に精通している
  • 他人の意見に流されない

例えば、世界的に活躍している映画監督の宮崎駿さんの言葉で、「企画は半径3メートル以内に転がっている」というものがありますが、日常的な会話や出来事が独創力を持つ人にとっては新しい作品を生み出す原動力になっていることをわかりやすく表現していると言えます。

このように独創力のある人が映像制作の仕事に携わることで、今までにはない新しい映像表現を生み出したり、新たな市場に向けた作品を創り出したりできるでしょう。

認知特性が視覚優位や言語優位の人

認知特性とは目や耳から受け取った情報を理解・記憶・整理・表現する方法のことで、神経心理学でよく使われます。

認知特性は次の6つに分けることができます。

  • 写真を撮影するように記憶する写真(カメラアイ)タイプ
  • 映像を撮影するように記憶する三次元映像タイプ
  • 文字や文章を映像化して記憶する言語映像タイプ
  • 文字や文章を図式化して記憶する言語抽象タイプ
  • 文字や文章を音として記憶する聴覚言語タイプ
  • 音色や音階などの音楽的なイメージを記憶する聴覚&音タイプ

認知特性から分析すると、物事を立体的に捉えて記憶することのできる三次元映像タイプや、言語の映像化、映像の言語化が得意な言語映像タイプの人が映像制作の仕事に向いてる人だと言えるでしょう。

「あなたの才能が10分でわかる40問テスト」「『頭がよい子』になるヒント」といった認知特性についての著書を発表している本田真美先生のホームページでは、無料で認知特性のチェックをすることができます。

もし映像制作の仕事に就きたいと考えているなら一度自分の認知特性をチェックし、向いているかどうかを確認してみるのもよいでしょう。

参考:本田式認知特性研究所「【無料】本田40式認知特性チェック」


未経験で映像制作の仕事に就きたい場合、どのようなスキルを身に着けるのが望ましいのでしょうか。

2つご紹介します。

映像制作の基礎力

未経験者の場合、まずは1人で映像制作の仕事がひととおりできるようになることを目的として、企画、構成、撮影、照明、編集の5つの基礎力を身につけましょう。

5つの基礎力の内容についてご紹介します。

企画・構成

映像の完成形をイメージしながら、映像制作の骨格となる企画や構成を作成することです。

具体的には演出方法、機材選定、スケジュール表の作成、スタッフのプロフィール資料の作成などを行いますが、次の4つのポイントを踏まえるのが大切だと言えるでしょう。

  • 映像を制作する目的を明確にすること
  • 動画を視聴してほしいターゲットを設定すること
  • 映像をどのプラットフォームに配信するのかを決めておくこと
  • 起承転結、CAMS(CATCH=つかみ、APPEAL=ベネフィットのアピール、MOTIVATE=動機付け、SUGGEST=行動の提案という4つのパートからなる構成)など、視聴者に伝わる構成を考えること

撮影前の準備段階でもあることから、プリプロダクションとも呼ばれます。

撮影

企画・構成に基づき、実際に映像素材を撮影することです。

撮影はおおむね次のような流れで行われることが多いでしょう。

①セッティング
必要な機材やモデルなどを配置し設定を行うこと

②テスト撮影
試しに撮影をしてみて映像・構成・音声などがイメージと合ったものになるか確認すること

③本番撮影
実際に使用する映像素材を撮影すること

撮影作業が映像の品質を大きく左右することを覚えておきましょう。

照明

撮影効果を高めるために光を用いることを指します。

白熱球、蛍光灯、LEDなどさまざまな照明機材を用いて、撮影現場の雰囲気作りや出演者の魅力を引き出すために行われます。

編集

編集とは各シーン別に撮影された映像素材をまとめて1つの作品へと仕上げることです。

具体的にはおおまかなカット割りなどを行う仮編集(オフライン編集)、緻密なカット割りや高度なエフェクトなどを交える本編集(オンライン編集)を経て1つの映像として完成させていきます。

映像制作の流れ

基礎力が身に着いたら、次に実際の映像制作の流れはどのようなものなのかを学ぶとよいでしょう。

制作する映像の内容によって異なりますが、映像制作はおおむね次のような流れで行われます。

  • ①企画・構成
  • ②撮影準備
  • ③撮影
  • ④編集
  • ⑤納品
  • ⑥公開

映像制作の流れを確実に理解し身に着けることで、現場での実践力が高まるでしょう。


映像制作の仕事をする上でのやりがいにはどのようなことがあるのでしょうか。

3つご紹介します。

制作した映像への反響が聞けること

映像制作の仕事をして完成させた映像に対しては、納品先のクライアントやそれを視聴した人からさまざまな反響が届くこととなります。

制作した映像がどのように役立っているのか、またどのように視聴者の心を動かしたのかを知ることで、仕事へのやりがいを見出す人は少なくないでしょう。

チームで1つの作品を協力して作れること

「映像制作の仕事の種類とは?」の項目でもご紹介した通り、映像制作には異なる専門性を持つ多くの人が関わっています。

そのため自分の知らない分野の専門家ともコミュニケーションを計り、新しい知識を次々に学びながら協力して1つの作品を創り出すことになるのです。

立場や専門性が異なることから来る意見の対立や、話し合いから生まれる新しいアイデアの着想は、1人で映像制作の仕事をするのでは得られない経験だと言えるでしょう。

このような経験を映像制作をするたびに積み重ねられることに、仕事のやりがいを見出している人も多いのです。

制作した作品が残ること

世の中には形に残らない仕事というのも数多く存在しますが、映像制作の仕事においては完成した作品が半永久的に残ります。
完成した作品がずっと誰かのために役に立ち続けるというのも、映像制作の仕事における大きなやりがいの1つだと言えるでしょう。


映像制作の仕事の将来性を、「市場規模」と「年収」の2つの観点から分析してみます。

市場規模

電通が2022年2月に公表した「2021年 日本の広告費」によると、2021年下半期にはコロナ禍が少し収束を見せたことをきっかけにテレビメディア広告費が回復し、その中でも地上波テレビ広告費は1兆7,184億円(前年比111.7%)と大きく伸びました。

また衛星メディア関連も1,209億円(前年比103.1%)と好調に数値を伸ばしています。

一方2022年2月にGEM Partners株式会社が発表した「動画配信(VOD)市場5年間予測(2022-2026年)レポート」によると、2021年の動画配信市場全体の規模は推計4,614億円(前年比+19.0%)だということがわかりました。

またこのレポートにおいては、現状の日本の動画配信市場の成長スピードが新型コロナウィルス流行前のアメリカと同じ程度に遅くなっていくという前提に立ったとしても、2021年から2026年にかけて年平均9.4%で成長し、2026年には7,241億円まで拡大すると予想できたのです。

そして2022年1月に株式会社サイバーエージェントと株式会社デジタルインファクトが共同で行った国内動画広告の市場動向調査によると、2021年の動画広告市場全体の規模は4,205億円(前年比+142.3%)に達する見通しだとわかりました。

また、動画広告市場の成長スピードは今後もインターネット広告市場全体の水準を上回ると見られ、2022年には5,497億円、2025年には1兆465億円に拡大すると予想されています。

テレビメディア、動画配信、動画広告の市場規模はそれぞれ大きく拡大し続けているため、映像制作の仕事へのニーズは今後も高まり、将来性も十分に見込まれるでしょう。

参考:PR TIMES「<動画配信(VOD)市場規模>2021年VOD市場全体は前年比19.0%増の4,614億円、SVOD市場シェアで「Netflix」3年連続No.1、「ディズニープラス」躍進」
参考:サイバーエージェント NEWS「サイバーエージェント、2021年国内動画広告の市場調査を発表」
参考:電通「2021年 日本の広告費」

年収

2022年11月に国税庁が発表した「令和3年分 民間給与実態統計調査 統計表」によると、映像・音声・文字情報制作業が含まれる情報通信業の平均年収は623万6千円でした。

この年収は全体の平均年収が443万円であるのと比較すると、180万円程度高い金額となるため、仕事をするならそれなりの年収を稼ぎ出したいと考えている人にとっても、ある程度満足できる金額となるのではないでしょうか。

参考:国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査 統計表」
参考:国税庁「民間給与実態統計調査 業種の分類」


映像制作の仕事に就くためには未経験の人の場合、映像制作をするのに必要な基礎知識や映像制作の流れを理解するのが大切だとお伝えしましたが、未経験でも経験者でも大切なのは働き方を考えることです。

映像制作の仕事に就く人の働き方は会社に就職する働き方と、フリーランスという働き方の2種類があります。

会社に就職して働く場合、仕事をしながら技術や経験などを身に着けることができるのがメリットですが、大きく年収を上げるのは急には難しいでしょう。

一方フリーランスで働く場合、実績や特殊な技術を身に着けることで大きく年収を上げることができますが、収入には波が出ます。

どちらが自分に適しているのかを見極めるためには、次のようなことを試してみるのがおすすめです。

  • 映像制作についてのスクールに通ってみる
  • 映像制作会社でアルバイトをしてみる
  • 映像作品を自主作成して、コンテストなどに応募してみる

会社への就職が向いているのではないかと感じている人はスクールへの入学やアルバイト、フリーランスが向いているのではないかと感じている人はコンテストへの応募を優先的に行ってみるのがよいでしょう。

働き始めてから自分の想定と違っていたという結果にならないためにも、映像制作の仕事について学んでいる間に、自分の望む働き方について考えておくようにしましょう。


映像制作の仕事には、プロデューサー、ディレクター、照明、音響などさまざまな職種の人が専門性を活かして制作に携わっており、制作した映像への反響が聞けたり、チームで1つの作品を創ったりすることからやりがいも感じられる職業だと言えるでしょう。

また、テレビメディア、動画配信、動画広告の市場拡大から将来性も十分に見込めます。

もし映像制作の仕事をする上で必要な基礎知識や映像制作の流れを身に着けたいなら、MXテレビ映像学院で学ぶのがおすすめです。

MXテレビ映像学院では、1年間のカリキュラムで企画、構成、撮影、照明、編集など全てができる映像制作者を養成するのを目的とした「映像クリエーター講座」と、6ヵ月間のカリキュラムでプロデューサーやディレクターに必要な思考力や技術の習得を目指す「プロデューサー・ディレクター養成講座」の2コースから選んで学ぶことができます。

また、学びながら自分が就職するのに向いているのか、フリーランスに向いているのかも見極めていくことができるでしょう。

興味のある人は、まず説明会に参加することから始めてみてください。

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