動画撮影11のテクニックを解説!
シーン別の撮り方も紹介します
2023年1月12日 更新
動画を撮影してみても、思い浮かべたイメージ通りの動画が撮れないという人は少なくありません。プロが撮ったような人を引き付ける映像作品に仕上げるには、動画撮影スキルは必須と言えるでしょう。
本記事では初心者でもまねできる、動画撮影に生かせる11のコツを解説していきます。撮影テクニックを知ることで、映像作品のクオリティにも影響してくることでしょう。
結婚式、夜間のとき、YouTube動画を撮るポイントや、おすすめの機材も紹介していますので、動画撮影の参考にご一読ください。
動画を撮影する際に必要なテクニックです。一般の人とプロが撮影した動画では、素人が見ても「何かが違う」と感じる人が大多数でしょう。その何かを深堀りすることで、プロの動画撮影テクニックを盗むことができます。
撮影した動画をプロのような良い感じの作品にランクアップさせるためにも、プロも実践している動画撮影のポイントを理解しておくことが重要です。
撮影する対象、シーン、作り上げたい映像作品によってテクニックを使い分け、生かしていくと良いですね。
ここでは動画撮影がうまくいく11のテクニックを解説していきます。良い映像作品に仕上げるためにも、動画撮影の工程がもっとも重要です。
今まで撮影してみて、「なんとなくうまくいかない」と思っていた人も、11のコツを実践することで、イメージ通りの動画に近づけますよ。
企画・構成を決めてから撮影する
いきなり動画を撮影し始めるのではなく、どのような動画を撮りたいのか、映像作品ならどのシーンが必要なのか、企画をたてて構成を組み立てることが大切です。
どのような映像作品を撮りたいのか企画をたてる
まずはどのような作品を撮りたいのか企画を考えます。何を撮りたいのか、誰に向けた動画なのか、イメージを膨らませていきます。
撮影を依頼したクライアントがいる場合、要望に応えられるよう企画書にまとめると良いでしょう。
成を決めてから撮影に挑む
企画をたてたら構成を決めていきます。作りたい映像作品のイメージができたら、動画作品を簡単な絵コンテに落とし込んでみたり、台本を作ってみたり、動画撮影の際に慌てることのないように準備しておきましょう。
結婚式や運動会、舞台など、撮影する対象が決まっている場合は、構図や立ち位置などを決めておくと良いですね。対象者の動きがあらかじめ分かっていると、焦ることなく動画撮影に挑めます。
構図を考える
構図とはフレーム内に写したいもの、被写体をどのように配置するかカメラのアングルやポジションを決めて作品を作り上げることです。動画だけでなく写真撮影の際にも重要視される工程であり、様々な技法が存在します。構成と全体の流れを把握し、1シーンずつ具体的な構図を決めていくと良いでしょう。
構図は主にどのようなものを撮りたいのか、動画のイメージである「主題」と、人などのメインの被写体となる「主被写体」を考える所から始まります。そして作品のイメージに近づけるためには、どのように撮影するべきか、カメラのアングルとポジションを決定していく作業が重要です。アングルとポジションを変えるだけで与える印象は大きく変化するため、始めのうちは実際にカメラを動かしながら、様々な技法を試してみると良いでしょう。
ハイアングルとローアングルの与える印象の違い
被写体を見下ろす角度から撮影すると、主観ではなく客観的に人物を見ているような印象を与えます。
一方でローアングルで撮影をすると下から見上げる形になるため、立体感、迫力のあるシーンとなります。
ポジションの種類による与える印象の違い
ポジションは撮影したい人物など、被写体を主軸に見た時のカメラ位置の高さのことを指しています。
目線よりも高い位置から撮影する「ハイポジション」では、奥行きのある広大な雰囲気の印象を与えることができます。
次に目線の高さに合わせた「アイレベル(ミドルポジション)」はよく利用される技法であり、見ている人にも身近に感じやすいポジションと言えるでしょう。リアリティを感じる作品に仕上げたい時や、ポジションを迷った時にはまずアイレベル(ミドルポジション)がおすすめです。
最後に目線の低い位置で撮影する「ローポジション」は、いつもとは違う景色が見られ、空想的な、非現実的な世界観を演出できます。
グリッドラインを活用し、縦軸、横軸、奥行きを意識する
風景などが傾いてしまっていると作品を見た人が不自然に感じてしまうため、縦軸と横軸を揃えて撮影することを意識しましょう。グリッドラインの設定ができるカメラであれば利用してみると分かりやすくなります。
また、動画を撮影していて単調な雰囲気になってしまっている場合、奥行きが感じられないからかもしれません。奥行きを出すには、近くの風景、中間、遠くの風景を意識し、わざとボケいれたり、アングルの角度を変えてみると良いでしょう。
撮影機材を準備しておく
動画撮影を始めてから「あの機材が必要だった!」「あれがあったらもっと良い動画が撮れたのに」とならないように、あらかじめ必要な撮影機材は準備しておきましょう。
企画・構成段階で、必要になるであろう機材も考え、撮影の日までに用意できるようにしておくことが重要です。
天候も考慮して撮影日時と場所を決める
動画を撮影してみて、イメージしていた印象と違うと感じた時は、天候が関係している可能性もあります。同じ時間帯でも晴れの日、曇りの日、雨の日など、天候によって動画の印象を大きく変えてしまいます。
撮影場所の目星がついたら、天候にも配慮して撮影する日時を決めていくと良いでしょう。光の入り方ひとつで人物やものの見せ方も操作できます。
カメラワーク(パンニング)
カメラワークのテクニックには、カメラを固定して撮影する「フィックス」や、左から右のように動かして撮影する「パン」等があります。普段何気なく見ている映像も、様々なカメラワークの技法を使いこなし魅力的な作品へ仕上げているのです。
代表的なテクニックには以下の技法が挙げられます。
- フィックス
- パン
- ティルト
- ドリー・インとドリー・アウト
- ズームインとズームアウト
- トラック
プロが使う撮影機材を使わないと難しい技法もありますが、動画撮影初心者の人でも取り入れやすいテクニックもありますよ。カメラワークの技法ひとつひとつの効果を紹介していきますので、何か物足りないと思ったシーンに、いろいろ試して見ると良いでしょう。
フィックス
先ほども述べた通り、カメラを固定して撮影する方法をフィックスと呼びます。映像がぶれないため、見ている人も見やすく、細かな表情まで見せることができます。
パン
左から右、右から左へカメラを振る撮影方法です。撮影技法の中でも多く取り入れられている手法で、ドラマ、アニメ、映画などの、シーンの切り替えや感情の揺らぎなどを表現できます。
ティルト
パンの上下バージョンであるティルトは、被写体の感情の動きを表現するのに適した技法です。下から上にアングルを変えるティルト・アップは、明るい雰囲気や希望、前向きな気持ちを表したい時に使われます。逆に上から下へ動かすティルト・ダウンは、落ち込んだ感情を表現できます。
ドリー・インとドリー・アウト
ドリーは台車という意味があり、カメラを乗せたドリーを被写体にちかづけたり離したりする技法です。カメラのズーム機能を使わないため、自然な映像が撮影できます。
ドリーを使って撮影するときは、導線を確保し、平衡感覚をしっかり維持しながら撮影するように注意しましょう。
ズームインとズームアウト
ドリー・インとは違い、ズーム機能を使って構図の広さを操作します。ズームインは一点に集中させたい場面で主に使われ、ズームアウトは全体を見せたいシーンでよく使われる技法です。
トラック
被写体が移動しているとき、カメラも一緒に移動しながら撮影する技法です。トラック、またはトラッキングショットとも言います。ドリーを用いた撮影もトラックと言えるでしょう。
動きのあるシーンを撮影できるため、臨場感あふれるダイナミックなシーンに向いています。
1カットは短めに、10秒前後を目安に撮影
同じ方向からのシーンが続くと、見ている人は飽きてきてしまうことがあります。映像に変化をつけることで、視聴者側も飽きずに最後まで動画を見てくれる確率が高くなりますよ。
1カット10秒前後を目安に、様々なシーンを撮影しておくと動画編集の際に楽になります。
手ブレを防ぐアイテムを使う
最近ではiPhoneやiPadを使って撮影する人も多く、手に持って撮影したい人向けのアイテムも注目されています。
固定して撮影するなら三脚、歩きながらの撮影にはジンバルなど、手ブレを防ぐアイテムは事前に用意しておくことをおすすめします。
複数のアングルから撮影する
映像に変化をつけるために、様々なアングルから撮影しておくことが大事になってきます。同じ場所や人物を撮影する際にも、違う角度から撮影することで見え方が変わってくることもあるため、イメージ以上のシーンが撮影できることもあります。
結婚式やインタビュー動画のような撮影対象が存在するシーンでは、カメラを2台以上配置することで、違うアングルから同時に撮影することができます。動画編集の際もスムーズに映像を繋ぎ合わせることができる利点もあるためおすすめです。
カメラはなるべく固定して撮影する
動画はカメラを固定して撮影することが基本です。手ブレの多い動画は見ている人も不快に感じてしまいます。三脚などを使えない場合には、脇をしめ、しっかり両手でカメラをもって撮影するようにしましょう。
カメラを安定させることが重要です。
ズーム機能は使わないようにする
ズーム機能を使ってしまうことで、映像がぶれたり、見ている人が酔ってしまうことがあるので注意が必要です。便利な機能で使いたくなることもありますが、極力使わない方が良いでしょう。
ズームを使いたいシーンでは、カメラをもっている自分が近づいて撮影します。そうすることで乱れの無いキレイな映像作品に仕上がるでしょう。
人物や場所が特定できるものは撮影はしない
街中や人ごみの中での撮影は、人物の映り込みや場所が特定できるものには注意が必要です。もし動画にそのまま収めたい場合には、写っている人や、撮影場所の許可をとらなければなりません。
人物を撮影する必要が無ければ、できる限り人通りの少ない場所や時間帯を選ぶようにしましょう。動画編集の際のモザイク加工などの手間も省けます。
どのようなシーンで撮影するかによって、動画撮影のコツも変わってきます。様々なシーンがありますが、ここでは気になる5つのシーンをピックアップして解説していきます。
一眼レフで動画を撮影するときのコツ
スマホやビデオカメラにはない機能が魅力の一眼レフ。レンズを変えて撮影したり、暗い場所にも強いなどのメリットがあります。他にもぼかしの表現が得意などの利点もありますが、動画撮影の際にはシーンに合わせて使いこなすことが重要です。
夜間に動画を撮影するときのコツ
スマホやカメラの「夜景モード」を利用することで、夜間に向いている撮影モードに切り替えることができます。さらにクオリティの高い夜間の動画を撮影するには、単焦点レンズやタイムラプスでの撮影もおすすめです。
その他のポイントには、シャッタースピードの設定を遅くする、夜間の中でも時間帯を変えてみるなどが挙げられます。
YouTube動画を撮影するコツ
イメージ通りの映像作品を作るには、ジャンルや作品に合った演出を加えることが重要です。動画の明るさや構図だけでもイメージがだいぶ変わってきます。
制作してみたい映像作品によってポイントは異なってきますが、ほとんどの作品が動画撮影後、編集をいれることを前提に撮影しています。そのため、テロップを入れやすいように被写体の配置を決めておく、解説を左に入れるために右に被写体を置くなど、見ている人が見やすいように構図を決めることもポイントです。
結婚式の動画撮影のコツ
結婚式では1カットずつ撮ることはできないため、本番に備えて準備しておくことが重要です。三脚などの機材はもちろん、可能であれば被写体の動きを把握できるとカメラの位置も定めやすくなります。
料理動画の撮影コツ
料理動画を見る人は、料理のコツや包丁の使い方など、細かい所まで気になるという人も多いです。料理の流れに合わせて手元を映したり、全体が見れるようにすると視聴者も見やすくなります。
食材や調味料の量も近くのアングルの方が見えやすくなるなど、見る人の立場になって撮影することを意識しましょう。
動画撮影の際にあると便利なおすすめの機材を紹介していきます。プロのような映像作品を目指すのであれば、ある程度機材は揃えておく必要があります。
三脚
動画撮影の機材の中では最も重要なアイテムと言えるでしょう。YouTuberなど、歩きながら撮影をする人でも、例えば自宅で定点で取りたい時やちょっとした時にカメラを置いて撮影することがあります。
撮影したい動画に合わせて、サイズや機能を選んで購入するのがおすすめです。これまで手にもって撮影していた人も三脚を使うだけで、見る人が見やすい動画になりますよ。
自撮り棒・ジンバル
自撮り棒は遠くから撮影できることだけがメリットではありません。三脚になるものや、無線対応、リモコン付きなど、様々な機能が備わっています。
その中でもジンバルは手振れ補正に特化し、動画クリエイターの多くが活用しています。通常の自撮り棒よりも高額なものが多いですが、動画の質を上げるためにおすすめの機材のひとつです。
後付けのレンズ
遠くのものを撮りたいと思ってズーム機能を使ってしまうと、画像のクオリティが下がってしまうことがあります。そんな時に後付けレンズを活用することで映像の質も上がり、さらに作品の幅も広げることができます。
レンズにはカメラで撮影する以上の広い範囲を撮れる「広角レンズ」や、遠くのものも綺麗に撮れる「望遠レンズ」小さなものを撮れる「マクロレンズ」などがあります。撮影したい動画に合わせて検討してみるのもおすすめです。
照明(ライト)
照明を活用することで被写体に光をあてることができ、印象を操作することができます。また、撮影した動画が暗いからと言って感度を高くしてしまうと、画質が下がってしまうため、編集に頼るのではなく撮影の際に照明を使う工夫も大切です。
光源は動画撮影の際に重要な要素のひとつとも言われ、光の当て方で動画の質を大きく変えてしまうことがあります。なんとなく暗い印象になってしまう、という人は動画撮影用のライトも取り入れてみると良いでしょう。
マイク
ビデオカメラやiPhoneのカメラでもマイク機能は十分です。ですが高性能がゆえ全体の音をよく拾うため、音の強弱を演出することは難しいでしょう。
ピンポイントで音を拾いたい、状況に合わせて使い分けたい人は外付けマイクもおすすめです。
人を引き付ける動画作品には、独学では学べない動画撮影のテクニックが隠されています。そのテクニックを学ぶ方法のひとつに、動画撮影のプロの講師がいる講座に通うという方法があります。
MXテレビ映像学院では、テレビ局で実際に活躍している現場のプロが講師です。動画撮影のテクニックをプロから学ぶことができるところが、講座の魅力と言えるでしょう。
映像作品のクオリティを上げたい、映像会社に興味がある、動画クリエイターを目指したい人におすすめです。
動画撮影のテクニックには11つのポイントがあることが分かりました。いきなり動画を撮影するのではなく、どのような動画を撮りたいのか、企画・構成から決めていくと良いでしょう。11つのコツには他にも以下のものがあります。
- 企画・構成を決めてから撮影する
- 撮影機材を準備しておく
- 天候も考慮して撮影日時と場所を決める
- 1カットは短めに、10秒前後を目安に撮影
- 手ブレを防ぐアイテムを使う
- 複数のアングルから撮影する
- カメラはなるべく固定して撮影する
- ズーム機能は使わないようにする
- 人物や場所が特定できるものは撮影はしない
他にもシーンに合わせた撮影のコツや、機材も活用することで、さらにプロの映像作品に近づくことができるでしょう。
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