スタートアップ企業の祭典「シティテック東京」&世界の都市リーダー会議「G-NETS」同時開幕

2023.02.28(火)

10:10

 東京で2つの国際的なイベントが始まりました。世界のスタートアップ企業を集めた「シティテック東京」と、世界の都市のリーダーを集めて議論する「G-NETS」です。2つを同時開催する東京都の狙いを探りました。

 東京で2つの国際的なイベントが始まりました。世界のスタートアップ企業を集めた「シティテック東京」と、世界の都市のリーダーを集めて議論する「G-NETS」です。2つを同時開催する東京都の狙いを探りました。

 東京国際フォーラムで2月27日に開幕した「シティテック東京」は、世界のスタートアップ企業を集めた国際イベントで、初開催となった今回、36の国・地域などからおよそ400社が出展しました。オープニングイベントではイベントを主導する東京都の小池知事がレーザーライトで照らされたステージに立ち「ようこそシティテック東京へ。キーワードは『ボーン・グローバル』。未来を開拓する挑戦者たち、すなわち皆さんを全力でバックアップします」とあいさつしました。

 初めての開催ということもあってか、各国とも企業の売り込みに力が入ります。台湾の企業は「とてもいいイベント。台湾より東京の方が国際都市だと思うので、日本に来るのは世界に進出するきっかけ。最高のスタートが切れたと思う」と語りました。また、チェコの企業も「私たちは東京に来られたことをとてもうれしく思っている。私たちヨーロッパのブランドは日本の製造業にとても合っていると思っている」とアピールしていました。さらに韓国の企業・DaresSoftは道路のひび割れや陥没などの危険を検知するサービスを提供しているということで「日本で営業を始めたばかりで、アピールするためにやって来た。日本の自治体と協力してデータを作ったり、安全な道路を造るために協力し合えることを期待しています」と話していました。日本からもSDGsやESGに配慮したサービスなど新しい事業を行う企業が出展し、世界にアピールしていました。

 小池知事は「とても熱気あふれ、スタートアップが実際に見られるので、投資家にも参加してもらい、選ばれる企業がたくさん出てくればいい。東京都として後押しをしていきたい」と語りました。

 そしてもう1つ、この日から都内で開催されたのが、世界の主要都市のリーダーが集まる国際会議「G-NETS」です。ニューヨークやパリ、ロンドンなど、30ほどの都市から市長らが来日しています。G-NETSでは各国が課題としている環境問題や安心・安全な都市を実現するために取り組んでいる政策などを共有し、共同で取り組む政策を議論する予定です。

<“合同開催”東京都の狙いは? 効果は?>

 千代田区のホテルでは27日夜、シティテック東京とG-NETSの合同レセプションが行われました。

 午後7時ごろから始まった合同レセプションは、シティテック東京に参加する民間の企業と、G-NETSに参加する世界の主要都市のリーダーらが参加する国際会議との“官・民の交流”が目的となっています。広い会場には30以上の都市のリーダーらのほとんどが参加し、180人ほどが集まり、活発な意見交換が行われました。

 スタートアップ企業交流の場として開催された「シティテック東京」は2月27・28日の2日間開催され、企業のブース展示のほか、投資家などとの商談会が行われます。一方、世界の主要都市およそ30の市長らが参加する「G-NETS」も2月27日から3月1日までの日程というほぼ同時期に開催され、初日の27日には市長らが水素エンジン船で東京湾を視察したほか、シティテックにも視察に訪れました。また、27日夜にはレセプションパーティーが開かれ、スタートアップ企業と市長らが直接、交流しました。

 28日は国内外の企業からより優秀な技術を持っている企業が選ばれるコンテストのほか、日本のスタートアップ企業の社長が各都市のリーダーらの前で講演を行うなど、それぞれのイベントがつながっています。スタートアップ企業と世界の都市のトップがつながる機会は貴重といえそうです。東京都はG-NETSの最終日=3月1日に各都市と共同声明を出し、持続可能な社会の実現に向け、今回の議論の中で出た課題を解決していくとしています。

 

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