年末ジャンボが発売 “夢”だけでは終わらせない宝くじの秘密

2021.11.25(木)

10:00

 1年最後の運試しとなる「年末ジャンボ宝くじ」の発売が始まりました。宝くじは「夢を買う」という人も多いと思いますが、実は庶民の夢で終わらない“宝くじの知られざる世界”を紹介します。

 1年最後の運試しとなる「年末ジャンボ宝くじ」の発売が始まりました。宝くじは「夢を買う」という人も多いと思いますが、実は庶民の夢で終わらない“宝くじの知られざる世界”を紹介します。

 12月24日まで発売中の年末ジャンボは1等の7億円が22本、1等の前後賞=1億5000万円が44本となっています。データで見てみると、宝くじの購入経験があるのは男性が81.4%、女性が71.6%で、男性の方が若干多い結果となっています。また「月に1回以上、何らかの宝くじを買っている」という“宝くじファン”が多い地域は1位が大阪府で16.0%、東京都は2位で10.6%となっていますが、この数値は前回調査から3ポイント以上減少しています。購入している人の1年間の平均額は2万6650円だということです。もちろん購入額が多いほど夢をつかむ確率は高まりますが、ニュース映像でおなじみ「西銀座チャンスセンター」の限定セット「西銀座スペシャル」は1000枚が入っていて30万円です。組はバラバラですが下3桁が000から999までそろっているので、8万円の当せん金は約束されています。

 ここまで宝くじの“夢”の部分を見てきましたが、実は宝くじは現実の社会に大きな影響を与えています。そもそも宝くじは総務省の許可を受け、都道府県などの地方自治体が発売元となっています。一般の個人や企業が発売することは法律で禁止されています。そして実際に宝くじを印刷したり抽せんを行うのは、事務委託などを受けた銀行などとなっています。2020年度の販売実績は8160億円に上りますが、当せん金として支払われるのは、販売総額の47%です。注目したいのが、経費などを除いた36.6%が「公共事業」、つまり地方自治体の貴重な財源となっている点です。東京都でいいますと、子育て推進交付金や都立公園の整備、老朽化した都立学校の校舎改築などに使われています。

 これから宝くじを楽しみたいという人に注意点もお伝えします。まずは「税金の落とし穴」です。宝くじの当せん金は所得税も住民税も非課税なので、確定申告も必要ありません。ただし高額の当せん金を家族などに配分すると贈与税や相続税の対象となる場合がありますので、自分の夢をかなえるために使うのがよさそうです。また“高額当せん者だけがもらえる冊子”にはざまざまな心構えが書かれているので、高額な当せん金を手にした場合にはぜひ読んでください。さらに年末ジャンボ宝くじの場合、抽せんは12月31日に行われますが、翌年の9月2日「宝くじの日」にブランド米や防災セットなどが当たる“敗者復活戦”の抽せん会が行われています。これは年末ジャンボだけでなく、直前1年間の他の宝くじも対象になります。外れくじもきちんと保管しておいた方がいいようです。

 

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