「鉄道模型の甲子園」で日本一 光る!女子生徒の感性と世界観

2021.10.30(土)

10:05

 「鉄道模型の甲子園」と呼ばれるコンテストで東京・小平市の女子高校生が日本一になりました。評価されたのは、女子生徒の感性と世界観のようです。細やかに表現された幻想的な世界観をご覧ください。

 「鉄道模型の甲子園」と呼ばれるコンテストで東京・小平市の女子高校生が日本一になりました。評価されたのは、女子生徒の感性と世界観のようです。細やかに表現された幻想的な世界観をご覧ください。

 みこしの行列とそれを見物する人々、そして祭りには欠かせない屋台…。「ある夏の日」と題して細部までリアルに表現されたこの鉄道模型のジオラマを制作したのは、8人の女子高校生です。小平市にある中高一貫校・白梅学園清修中高一貫部の「鉄道模型デザイン班」に所属する彼女たちは、夏に開かれた“鉄道模型の甲子園”と呼ばれる「全国高校鉄道模型コンテスト」で120校の頂点に立ちました。作った作品について副部長の野崎まのあさんは「『妥協しない』というのが今回の目標だった」として、「稲をどう作るかという時に歯ブラシを使って1本1本手作業で自分たちで必死に頑張って作った。本当に大変で、首や肩が痛くなったし、薬局に制服を着た高校生が太い歯ブラシ5本も6本も持ってレジに行くのは恥ずかしかった」と振り返りました。苦労のかいあって、今回、彼女たちが作った作品は里山の街並みを細かく表現した点が高く評価されました。

 この鉄道模型デザイン班が始まったのは2014年、ペーパークラフトが趣味だった顧問の中沢亜紀先生の呼び掛けがきっかけでした。中沢先生は「電車が好きな子は1人もいないが、女の子ならではのファンタジーな作品を作っていくうちに評価されることが多く、私も生徒もすごくうれしくなった。ならば、もっと力を入れようとなっていった」と話し、女子ならではの感性と世界観が認められて高い評価を受けたといいます。そして今年、チームは結成以来初の「日本一」の栄冠に輝きました。ジオラマ作りの楽しさについて野崎さんは「鉄道模型の大会で何日間か泊まるのが楽しみで入った。5年間一緒に過ごしてきて本当に仲がいい。仲間たちとこんなにすてきな作品を作ることができ、いい思い出、青春になったと思う」と語ります。

 「日本一」のメンバーはこの夏で引退し、ジオラマ制作へのひたむきな思いは後輩たちに受け継がれています。今回、別の部門に出品していた後輩の高校1年生4人も最優秀賞を受賞し、すでに翌年の大会に向けて意気込みは万全です。メンバーの鶴見妃奈乃さんは「来年の目標は先輩と同じ文部科学大臣賞を取ること。自信はめっちゃあります」と語ってくれました。

 ジオラマに青春を懸ける女子高校生たちは来年、どんな作品を見せてくれるのでしょうか…。

 

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