家族の世話や介護で子どもたちの負担大…ヤングケアラーの現状とは?

2021.04.27(火)

06:50

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。4月13日(火)放送の「FLAG NEWS」では、Z世代のゲストコメンテーターが着目したニュースから「ヤングケアラー」について意見を交わしました。

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。4月13日(火)放送の「FLAG NEWS」では、Z世代のゲストコメンテーターが着目したニュースから「ヤングケアラー」について意見を交わしました。

◆中学生の約17人に1人がヤングケアラー

本来、大人が担うとされる家事や家族の世話などを日常的に行っている18歳未満の子ども「ヤングケアラー」に関し、厚生労働省と文部科学省による初めての実態調査が実施されました。その結果、「世話をしている家族がいる」と答えた中学生が5.7%約17人に1人の割合で、そのうちの3割が父母の世話をしているということです。

厚労省によると、父母の世話以外にも家族の介護や、家計を支えるための労働などもヤングケアラーに含まれます。厚労省の担当者は「予想以上に多い」と話し、「自分の時間がとれない」、「宿題や勉強する時間がない」といった声が聞かれました。

元Popteen専属モデルで中央大学2年生の湯上響花さんは「仲の良い友達も母親の手伝いでとても大変な思いをされている」と周囲にヤングケアラーがいることを明かし、「そういう子たちはそれが生きがいで頑張りますという感じではなく、つらそうにしている姿を見てきた」と実情を吐露。そして、今回が初の調査ということに衝撃を受けるとともに、「なるべく早い支援の構築を」と訴えます。

友達のヤングケアラーからは、祖母の介護をしているのに母親から怒られる、外出するのに厳しい許可がいる、勉強がままならないにも関わらず大学の単位を落とせば怒られるといった話を聞いていると湯上さんは紹介。そんな友達の姿を目の当たりにしても、「話をたくさん聞いて、『頑張ったね』と労いの言葉をかけてあげることしか私にはできない」と悔しさをにじませ、改めて目に見える支援を切望します。

キャスターの田中陽南は、およそ17人に1人、つまりクラスに1~2人はヤングケアラーがいるという現実に対し、「相談するといっても自分の親の相談は友達にもしづらいと思うので、相談窓口などを作り、行政がちゃんと支援してほしい」と言います。また、湯上さんもヤングケアラーは精神的な負担が大きいと指摘し、「親御さんや(関係する)全員を含めて精神的なケアをしていくことが大事」と主張。

気象予報士で防災士の中村美公さんは、ヤングケアラーのなかには自身の環境を当たり前と思ってしまっている人もいることから、「大人が気付いていかないとダメだし、周囲が積極的に介入していかないと、この問題は解決しないと思う」と話していました。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

 

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